☆つる姫の星の燈火☆

買い物難民

島の公共交通機関はバスです。

おと姫号という12人乗りのコミュニティーバスはどこまで行っても100円。以前は200円だったのが、このご時世に四月から値下がりしたそうです。

何度か利用させていただきましたが、色々な所を回り回って走るので、普通に行けば20分くらいのところが小一時間かかるのですが、時間を気にしない人にはよいと思います。補助金が出ているのでしょうが、一日に延べ20人も乗らないのではないかと。これもなくなれば困る人もいます。

これともう一つ山陽バスもありますが、こちらは料金が一律でなく、便も多いのですが、高いのでなるべく時間を合わせておと姫に乗りました。つる姫おと姫に乗る、ですな。

因みにおと姫の方には、若干感じの悪い運転手さんがおられましたが、税金払ってないよそ者が乗るのが嫌だったのかなって、思ったりして。

一番多かったのはやっぱし徒歩。歩くのが苦じゃなかったですから、なるべく歩いて、いつもその辺歩いてるお姉ちゃんでした。

え?おねえちゃん?アッハ。私島では40代と思われてたらしくて(爆)

地方では当たり前に70代80代の方も運転しておられますが、実際もみじマーク?の付いた車の後ろや前を通る時はものすごく緊張しました。

私は一度、車ではないですが、シルバーカーとお店の間に挟まれた事もありました(爆)

普通にバックすると思って前を通ろうとしたら、じいちゃんがいきなり前進して来て、お互いビビりました。

その時のじいちゃんの焦った顔は今でも覚えています。焦っても身体が反応しないって感じで。

シルバーカーだったから痛くもかゆくもなかったですが、車だったら大けがか死んでました。はい。

 

さてそんな島に入って最初の頃は、バスの乗り方も分からず、歩いて一時間かかって買い物に行っていました。

最初は米や調味料も揃えねばならず、リュックに入るだけの買い物をして歩いて帰る。往復二時間、買い物もあるから二時間半のお仕事でしたが、まあ考えようによっては面白い経験でもありました。

買い物だけで午前中いっぱいかかってしまう感じですからね。

生きるために食う!という生き物本来の欲求のために行動してましたから。

生命の基本、今の人類はなんかおかしい! 笑

そうは言っても米を買った日、これを背負って坂道を帰るのはちょっと無理だなあと思い、とあるガソリンスタンドでバスの乗り方を聞いたのですが、バスなんか乗った事のない方ばかりで誰もご存じない。

で、その日はなんとそこの方が家まで車で送ってくださり、後日自転車を貸してくださったのです。

とてもありがたいことでした。

都会で人間不信に陥っていた私が、考えをかえた日でした(笑)

うそうそ、人間不信ではありません。にんげん大好きでもないですけど(爆)

自転車は「かめちゃん」と名付けて、つるにとって素敵な相棒となりました。

重い荷物を持たなくてもよかったですが、アップダウンンはやはりきつくて、買い物だけで大変な作業ではありました。

しかし、これで足腰鍛えられたか、最初は押して上がっていた坂道も最後の方には乗ったまま上れましたからね。

私のようにまだ元気な人は(げんきかなあ?)いいですが、車にも乗れないお年寄りは大変です。

買い物難民。私の実家でも同じですが、その方たちのために、JAが買い物お助け隊みたいな形で週に何回か移動販売に来ていました。タイミングが合わなくて、私は利用しませんでしたがこれがないと困る独居老人の方も少なからずです。

最初の頃は、最悪野山に普通に落ちているかんきつ類や、海の魚を釣って暮らすのもいいかなあなんて思いましたが、たまには酒も飲みたいし(爆)

元は山猿ですが都会に暮らして長い私。不自由な暮らしの中で大切な事を思いだしたことも確かです。

当たり前だったことが、いかにありがたいことか。

そして、普通の暮らしでも、いかに無駄が多いかという事も。

この年にして、沢山の学びがあったわけですが、これはこれからの生活に大いに役に立つ経験でした。

若い子はもちろん、還暦のおばさんにも旅をさせよう(笑)

色々な立場の人の想いを知って、それが何になるのかって言われればそれまでですが、私はこれからも色んなものを見て体験して行きたいって思います。

今のままでいいと思えるのが幸せなのかしらとも思うし、今から逃げるために旅に出るのかしら、などとも思うけれど。

人それぞれなんですね。想いもやり方も。

My Way です。すべてはその人の心の決めたまま。

私はこれからも、沢山のものを見て体験して生きて行きたいです。

「旅行」ではなく、これからも「旅」をしたいと思います。

何より島で思ったのは、旅に出て人と出会う事の素晴らしさ。

観光地を巡るだけ、美味しいものを食べ回ることよりも、私はその場で、そこの暮らしや人々を感じたい。

やっぱり目指すは寅次郎、なんです。

ちょっと行っただけでは分からない、出会えないものが沢山あるから。

まあ中々寅さんのようにはいかないし、帰る場所があるのが旅、だってことも実感しましたよ。

そして私は足で旅をしたい。その方が沢山のものが見えるし。

何はいて行くかって?そりゃあなた足袋ですがな。

 

色々言いましたが、買い物難民になって分かった事は、買わずに済むものは買わないって、当たり前のことでした~。

 

感謝をこめて

つる姫


私の好きなものは笑顔。笑顔は世界を救うと信じるつる姫のブログです。

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