昨日の夕暮れ時は
灰色の雲がもくもくと湧いていました。
これもまた、いとおかし。
昨日の朝7時に、またもや花火のような音がしたので、今日は何事か?と思ったら、そのうち、近隣の学校から歓声が聞こえてきて、どうやら運動会だったようです。
応援の声、何を言っているかわかりませんでしたが、とても爽やかで、光る汗、輝く瞳の生徒たちの光景が、見えてくるようでした。
今日は、世界一運動神経のない私の、運動会の思い出をひとつ。
ダンスやら、鼓笛隊やらは、まあよしとして、徒競走の前になると、お腹がいたくなるほど、走るのは苦手でした。
スタートで出遅れ、がんばってもがんばっても、いつもびり。
ちなみに、早生まれで、学年で二番目位のちびでしたが、多分それは関係ないでしょう。
一方、私はしばしば熱を出し、胃腸も弱く、先ほども言いましたが、ちびのやせっぽちでした。
そして、そのお熱の原因は、巨大な扁桃腺である、と言われました。
今でも覚えていますが、喉がふさがるほどの立派な扁桃腺。
あるとき、なんだったのでしょう、大口を開けていた私の口の中をみた友達が、
つるちゃんの口の中、なんか変じゃ、というのです。
ショックを受けて、家に帰り、おかあちゃんにそのことを話すと、
つるは扁桃腺、というのが大きいんじゃ。切った方がいいらしい。
という。
小学2年だったと思いますが、運動会の日に、扁桃腺切除することになりました。
学校を休むと、勉強が遅れるから、ということで、授業のない日前後を選んだのです。
つる姫は、運動会を休むことなど、全く嫌ではありませんでした。
徒競走で悲しい想いをしなくて済むからです。
運動会前の総練習には参加しました。
運動会に出れないので、母がカメラを持って見学に来ました。
さて、徒競走。
つる姫は、新しいシューズを履いて、思い切り走りました。
そして、なんと生まれてはじめて、2番になったんです。
新しいシューズは軽くて足にフィットして、いつもの倍位早く走っているような気がしました。
前には、お友達が一人しか走っていません。
ゴールに入ったときの、嬉しそうな顔、母がバッチリ写真におさめてくれていました。
本当に嬉しかったのでしょう、何十年経った今でも覚えているのですから。
本番ではありませんでしたが、一番心に残る、懐かしい思い出です。
余談ですが、その当時、扁桃腺を切るのが流行っていました。
今では、全身麻酔で入院までするようですが、当時は違います。
局部麻酔のみで、口は自分で開けさせられ、ハサミのようなものが目の前に見えて、わずか7、8歳の私の恐怖は、それこそ今でも忘れられないものです。
切り取られた、梅干しみたいな立派な扁桃腺が、お皿に入れられるのも、ばっちりみました。
口を開けないと、ものすごく怒られ、口を開ける器具を入れられました。
それが、とても苦しくて、大騒ぎすると、だったらちゃんと口を開けなさいと、恫喝です。
幼いつる姫の、恐怖を想像してくださいまし。
そして、術後は数時間病院で寝て、夜には家に帰りました。
それが普通だったのでしょうか。
点滴などはないので、どのみち口から飲んだり食べたりしないと行けませんでした。
牛乳を飲ませてもらったら、喉からしたに落ちていかず、鼻から出てきました。
これが、元祖、鼻から牛乳です。
おばあちゃんの家に泊めてもらって、手術を受けた町の病院に2、3日通院し、特に問題もないということで、田舎の病院に引き継がれ、喉の消毒などのケアを受けました。
おかげさまで、熱を出すこともあまりなくなりましたが、あれ以来、徒競走は相変わらず、いつもビリー・バンバンでした。
ビリー・ジョエルでもいいけど。
もう、10年以上前の話ですが、運動会の徒競走をしないとか、走っても順番をつけないとか、かなり前ですが、そんなような学校もあると、聞いたことがあります。
それはこどもたちを守るため?とか。
それは違うんじゃないかい。
私は運動はダメだったけど、すこしでも早く走ろうと努力はしてみた。
あのシューズはすぐに小さくなってしまったけど、どの靴を履いても、要するに靴のせいではなかったと理解しました。
すごく悔しかったけど、しかたないじゃん。
そのかわり、私は図工は得意で、いつも褒めてもらい、その辺りでバランスがとれていたようにも思えます。
頑張っても出来ないこともあるけど、人には必ず取り柄とか好きなことがある。
それを、回りや自分自身が見極めて行くのが、義務教育の期間なんじゃないかなあ。
社会で生きるためには、嫌いなこともやらなきゃいけない。
かく言う私は今や、嫌なことを遠ざけて生きているわけですが、頑張った時期もあったんですから、勘弁してください。
子供達の運動会では、私は早く起きてお弁当づくり。
主人は席取り合戦を担当してくれました。
今では、親の負担が大きくなるからと、運動会をお昼で終わらせる学校があるとか?
一体世の中はどうなっちゃうんだろう。
運動会の午前の部が終わると、子供達は親のいる場所を目掛けて戻ってきて、おにぎりやから揚げをほおばる。
隣の家族のお弁当が気になる母。
不謹慎に、そんなところでアルコールを嗜む家庭もある。
いくら私でもそれだけはやろうとも思いませんでしたが^^
まあ家族それぞれで、楽しい運動会のお昼休みの光景。
共働きのご家庭が多いから、とはいえ、なくなってほしくない運動会の光景のひとつです。
さて、孫の時代にはどんなことになるのでしょうか。
私は父が写真屋さんだったので、すべての学校行事に来て、写真を撮らせていただいていました。
さすがは、プロですから、私をメインにってことはなかったです。
そうそう、運動会での、保護者達の撮影合戦も、熾烈でした。
何かにつけて、親はこどもに育てられる、お互いに育てあっていくのだなあと、思います。
皆さんの運動会の思い出はなんですか?
さて、朝夕はずいぶん涼しくなりました。
今度の週末にも台風が来るとか?
なぜに週末をねらってくるんじゃろうか、タイフーン。
とにかく、あまり悪さをしてほしくない、と願うだけです。
今日も笑顔で過ごせますように
感謝をこめて
つる姫