昨日はひさしぶりに美術館に行ってきました。
上野の東京都美術館、奇想の系譜展。
伊藤若冲、長沢芦雪、曽我蕭白、白隠慧鶴、岩佐又兵衛、狩野山雪、歌川国芳、鈴木其一。
若冲がみたかったのがきっかけですが、それぞれの作者の息づかいが伝わる作品の数々、本当に圧巻でした。
鳥たちの表情の豊かさ。四季を描いた色の鮮やかさ。
緻密と大胆。
どんなことを想いながら、筆を動かしたのだろうか。
写真などなかった時代に、鳥の羽の構造など、どうやって表現したのだろう。
観察力半端ないな。
やはり、本物に触れるって大切だなと思うと同時に、自分の絵の浅薄さを痛感した次第です。
まあ、比べられるレベルでもありませんし、好きで描いている訳ですから。
それにしてもこれらの皆さんは、商家とか藩主とか、割と恵まれたよいご家庭でお生まれになって、画を極めた方達ですね。
精魂込められた絵を観て、私も精根使い果たしました。映画にしても、私は感情移入するタイプなので、疲れます。
が、悪い疲れではなさそうですね。
語り始めると切りがなさそうなので、この辺でやめます。
こんな時は、誰かと一緒にみて、ランチでもしながら語り合うのもいいな、とは思うのですが。
寒桜が咲いてました。
話は変わりますが、尾畠さん、歩き旅を断念されたそうですね。
会いに来る方が増えて、交通上の影響など、万一来てくれる人が危険な目に遭うと、大変なので・・というような事で、あきらめることになったそうです。
命の危険を感じた、と書かれていたので、本人が危ない目に遭ったのかと思ったら、周りの人の命の事だったようです。
誰を責める言葉もなく、応援してくれた方たちに何らかの形で恩返しをしたい、との言葉。
私はふと思ったんですよ。
古には、空海さんのように全国を歩いて、人々を助けて回った人がいますが、尾畠さんは現代のそれ、なんじゃないかなって。
もともと、ボランティアで有名になった方ですが、人を助けて、全国各地。
出逢った人に、素晴らしい言葉を残しておられる。
マスコミの報道の在り方もありますが、悪気はないけど殺到してしまった人たちもいます。
尾畠さんには、旅を完結してほしかったなあ。
でも、切り上げて、しばらくゆっくりされるのもいいのかなあ。
恩返しなんて、もういいですよね。
出逢った人、彼の存在に勇気づけられた人に、すでに素晴らしいものを与えているはず。
もちろん、彼のすべてを知っている訳ではないのであれですが、ボランティアができる方は、素晴らしいと思う。
学校の授業でボランティアをさせるというのが、確かあると思うのですが、大切な体験だと思います。
雨降りの東京の朝。
あらら、今日で2月が逃げる。
今日も笑顔で過ごせますように。
感謝をこめて
つる姫
(ブログ開設から2783日)