神泉苑をでて、東本願寺を目指します。
ゆっくり歩けば色々な面白い建物に出会います。
郵便受けをみると、ここは集合住宅?
道草を食いながら、たどり着いたのは、なぜか目指した東ではなく西本願寺でした(爆)
まず普通の方は、碁盤の目のような京都で道に迷う事などなさげなのですが、さすが私。
これがまた御仏のお導きであったことがわかります。
圧倒される大きなお堂。しかしなにやら同じ上着を羽織ったスタッフのような人が沢山います。
何なんだろうと、おもいつつお堂に入ってしばし、瞑想を。。。などと思って御影堂の障子を開けると。
お堂には椅子が並べられ夥しい数の人が何やら始まるのを待っています。
何なんだろうと思って、近くに座っていた奥様に聞いてみると、この日2月7日は、仏教婦人会の本部長でその育成に尽力されていた九條武子さんというかたの命日で、毎年この日を如月忌とし、このような行事を行っているのだとか。
しかも、後5分ほどで始まる時間でした。これは中々見れないできない体験だと思い、末席に座らせてもらいました。
プログラムを見てみると、最初に賛歌の指導があり、如月忌の途中で全員で歌うようです。
幼い頃、キリスト教の讃美歌を歌った事はありますが、仏教の賛歌など目にしたことも耳にしたこともありません。
私も声に出して練習しました(笑)こんなの初めてで多分最後でしょう。
やがて如月忌が始まり、皆さんで勤行。それはそれは圧倒されました。
私はたまたま数珠を持ち合わせておりましたので、ただひたすら目を閉じてその声を聞いておりましたが、耳に入ってきたのは「他力」という単語でした。これは私がたまに記事に書く言葉。
勤行が終わったら退室させていただくつもりで、正座した足をもじもじしながら時が流れました。
それにしても、婦人会ということもありますが、女性というのは宗教などの拠り所が欲しい方が多いのでしょうか。
人の心のもろさ、反面の強さ。いずれも人と人との間に挟まって生きるというのは素晴らしくもあり、大変な事でもありまする。
そんな、御影堂を出てもう一方のお堂に入ると、こちらは
静かに仏さまと向き合う時間も持てました。この方達は何を想ってはるのでしょう。
おっ!真ん中に落ちている黒い物は、先ほどまであそこにいた私のマフラーです。
写真を撮らなければ落としていくところでした。そう言えば仁和寺で引いたおみくじは末吉で、失物は出る。低地。と書かれてありましたが、出ませんでした。合掌。
低地。。というのは空を飛んでいる時に物を落とすというのではないってことかしらん。
ああ~そうか。このタイミングで間違えようのない道を西本願寺に来たのは、滅多にない体験ができるということだったのだなあ、と今度こそ東本願寺へ。
お堀の縁で人馴れしたアオサギ君が目をまん丸くしています。全く逃げようとしません。
こちらは人もまばら。本当にこの時期の京都はいいよ!
人のいないお堂。これぞ伽藍堂の語源でしょうか。
今回東西本願寺に行ってみようと、なぜ思ったのかわかりませんが、この二つのお寺の屋根の素晴らしさ。
見上げれば天に向かって吸い上げられるような、極楽に行けるようなそんな気がするお寺でした。
特に宗派も持たない私ですが、仏様たちはそれでいいのだ、と言って下さっています。と思います。
さて、お次は駅の向こうの東寺。ここは去年同じ日に、チャリンコで訪れた場所です。
東寺は線路の向こう側だとわかっていたのに歩いて歩いて、気が付いたら西本願寺に戻っていたという、信じられないような、狐につままれたような私でした(轟爆)
歩いていたら水族館があったので、帰りに寄ってみようかと思いつつ、やっとの事で東寺に到着。
ここは真言宗の根本道場であり、真言宗全体の総本山でもあります。
まっすぐ目指したのは敷地のはずれにある修行大師様。
もうすぐ閉門という時間、お線香なども掃除された後でしたが、蓋は閉まっていませんでしたのでお灯明とお線香を上げさせていただきました。
偶然ですが去年も同じような時間に同じことをしていました。
宗派は持ちませんが、どうやら私には弘法大師様が支えの一つになってくださっているようです。
実はおととし青森の真言宗のお寺で買った念珠をお守りにいつも身につけていたのですが、去年こたろうがうちに来てしばらくしてから、なくなってしまいました。
もちろんこたろうが食べたのではないのです。あの頃不思議な事が沢山あって、多分天国に行ったロッキー君が戻ってきて持っていったのだろうと思っていました。この話は時間のある時に。本当に嘘のような不思議な話です。
なので今回、東寺で黒檀の念珠を購入しました。
さて、8時の新幹線にはまだ3時間半あります。水族館に行こうかと思ったのですが、次回にすることにして、駅で食事でもしようと思い駅中のお店を物色。
湯豆腐も食べたし、特に食べたいものもなかったので、一人でも入り易そうなワインとおつまみ的なお店があったので、入ってみました。
5時少し前だったので、まだランチをやっていました。久々和風ハンバーグを食べてみる事に。
の前に、ランチ価格のグラスワインを♪
10種類ほどのワインの中から選ぶのですが、ちんぷんかんぷんで、とりあえずメルロー。
おっ、さすが私ナイスチョイス。飲み易くてよかったです。
最初に出てきたのはトマトサラダでしたが、
本日は「熊本産」だという丸ごとトマト。これがまた絶品!
和風ハンバーグ。実は何年振りかにハンバーグを食べましたが、実に美味しかった。
付け合せのまるごとジャガイモはしっとり甘くてなめらか、まるでマッシュしたような食感でした。
多分このお店はお野菜に拘っているなと思いました。
店員の女性もとても感じがよくて、京都では観光地独特の嫌な思いをすることが多々あるのですが、ここは素敵なお店でした。しかも、ワインまで飲んで1820円なり。
すっかりいい気分でお店を出たら、新幹線まで二時間もあったのですが、お腹もいっぱい足も棒で、お土産を買ってからはずっと待合室でぼ~っとしていました。
今回もよい旅でした。これまでとは違い、のんびり瞑想する時間もあったし。
還暦でスカイダイビングなどと言う夢はなくなって、去年は還暦に初めての誕生日一人旅をしましたが、毎年誕生日に一人旅ってのもいいなあって思いました。
それが出来る自分の健康と、家族の理解と健康に感謝しながらの旅。素晴らしいではないですか。
年々体力は衰えていくかもしれませんが、その時にできる範囲でね。
そして、この旅は子どもたちがプレゼントしてくれました。
感謝です。
4日間お付き合いくださりありがとうございました。
感謝をこめて
つる姫
し