今年は、病院通いなどもあり、寒緋桜を見に行くことは出来ませんでした。
こたろうとのお散歩路の梅や寒桜、水仙などに心を温めてもらい、そしてそろそろふくらんできた、河津桜を見上げて、春の訪れを感じるこの頃です。
昨日の綿の話に、美子様ご本人がコメントくださっていましたが、5月になったら種を植えてみようと思います。
5月には、去年100均で買って来て、うまく咲いてくれて、種を収穫した、つるのあまり伸びない朝顔も植えます。
冬場は枯れたようになっていても、二年続けて咲いてくれた桔梗は、鉢をひっくり返してしまって、根の部分が痛んでしまったようなので、
今年は咲いてくれるかわかりません。
そもそも、植物を育てるのが苦手なうえ、留守にするときの事を考えて、お花とか植えるのを躊躇してしまう私もいますが、
縁側があって、小さな庭があるようなおうちで、季節のお花を育て、自力で生活して老後を(すでに老後のようなもんですが)過ごせたらいいなあ、と最近は思います。
そう考えていると、必ず、母方のおばあちゃんの事を思い出します。
おばあちゃんが住んでいた家は、平屋で、家の敷地と同じくらいの庭がありました。
サンルームがあって、そこからは、花の咲いたお庭と、鯉の泳ぐ小さな池が見えました。
お花の大好きだったおばあちゃんは、その庭に四季折々、色とりどりのお花を咲かせ、近所の人たちから「花やしき」と呼ばれていました。
坂を少し上ったところにあるおばあちゃんの家。
上って行くと見えてくる、きれいなお花たち。
お花の間を通り、池の鯉を眺めると、開けっ放しの玄関を上がったところで、顔をくしゃくしゃにしたおばあちゃんが待っていました。
享年100歳。
最後はボケて、私の事もわからなくなっていたおばあちゃんでしたが、最後に会った時に、「つる!?」と、空を見ながら大声で叫んだのを、今でも忘れられません。
何十年後に行ってみた(みただけ)その家は、人手に渡り、リフォームされて二階建てになり、素敵なお庭は姿を消していました。
おばあちゃんに、お花の育て方をおしえてもらっておけばよかったし、世が世なら、私、あの家を譲ってほしかった。
去年の絵です。
花を育てるのも、描くのも苦手なわたしです。
春はすぐそこ。
蕾の中で、命を温めているお花たちの声が、聞こえます。
ご訪問いただきありがとうございます。
感謝をこめて
つる姫