五月が終わる頃の、傘をさそうかさすまいか、という程度の雨が降る朝。
私はいつものように、買い物キャリーを引きずって、スーパーに向かっておりました。
お店に入ろうとしたとき、前方からものすごい勢いで走ってくる女性がいました。
キャップを深くかぶっていたので顔ははっきりみえませんでしたが、たぶんそんなに若くないおばさん。
私の前を颯のようにすり抜けてお店に飛び込み、入り口付近にあった何かを掴んで、疾風のごとくレジに向かって走っていきました。
そんなに急いで何を買ったのかと、女性が向かった場所をみると、
そこには、朝一で品出しされて、保温して売られている焼き芋が。
あの女性は、何故そんなに急いで焼き芋を買いに走っていたのでしょうか。
病気のおっかさんが、「焼き芋が食いてえだよ・・」とでも、うわごとのように言ったのでしょうか。
名探偵ツルンは、はて?と思いつつ、まだキャベツが高いなあ、帰りの八百屋で安かったら買おうっと、と別の買い物をして、八百屋に向かい、ラッキー♪スーパーよりなんと100円も安いのに、割と新鮮そうなキャベツを購入して、帰途につきました。
小さな雨粒が落ちていましたが、傘をささずに歩いていると、前方からおじいさんが歌を歌いながら歩いてきました。
「さがし、さがしもとめてええええ~ひとり・・ひとりさまよええばあ~~」
ビブラートを利かせ、あるいは声が震えていただけかもしれんけど、そこですれ違い、歌声は遠くなって行きます。
ああ、ラストの部分が聞きたかったあ~、残念!とマジで思いました。
雨模様の朝、若い頃のおじいさんの記憶に今も残るその歌は、
ながさき~は~~~きょうも~~~あめえだあったああああ~。
あの、えはどんな風に発声されたのか、気になって仕方ありませんでした。
そのあたりでは以前、自転車に乗って「ラブイズオーバー」を歌っているおじいさんとすれ違ったことがあります。
もしかしたら、同一人物なのか。雨模様だから、自転車にのっていなかったのか。
家に帰って、ラブイズオーバーと長崎は今日も雨だったを口ずさみつつ、気を取り直して朝のおやつの豆大福を食べて、焼き芋おばさんと歌うおじいさんを想う、雨模様の朝でした。
今日の写真は
伸びて来た朝顔の蔓。
お外にあっても、自分自身は楽しめないので、切ってきてリビングに飾った紫陽花。
一センチほどに成長していたレモンの実。
このくらいの時に落ちてしまう事も多いので、どうか収穫できるまで育ってほしいです。
今日の言葉
人は幸せだから歌うのではない。歌うから幸せなのだ。
~ウィリアム・ジェームズ
歌っていいもんですね。
さいならさいならさいなら~~。
ご訪問いただきありがとうございます。
感謝をこめて
つる姫