一昨日の夜中はもの凄い北風の音で目が覚めて、明け方に二度寝したもんで
昨日も遠出はやめとこうと思いまして、しながわ散歩にでかけました。
まずは、大井町駅からほど近い、ゼームス坂という坂道の脇にある高村千恵子の「レモン哀歌の碑」へ。
たったこれだけのもんですが(汗)
下の方にある黄色い物体はレモンです。
「レモン哀歌」 高村光太郎
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関ははそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう
これを読んで、衝撃を受けたつる。帰ったら高村幸太郎をググろうと思いつつ
次の目的地へ。
昨日のブログでもふれた100円札の板垣退助の墓に行ってみようと(爆)
品川神社の辺りにあるはずなので、何度か行った七福神の大黒様がいる品川神社へ。
この日はそれまで見たことなかったこんなものを発見。
先日回った東海七福神発祥の地だとか。
包丁塚というものもありました。
この辺りは調理を生業とする店が多かった事で、使い古した包丁を納めたり
調理された鳥獣を慰霊するための物だったとか。
しかし、神社に上ってみても下って周りをうろついても、退助さんの墓は人に聞いても全くわからない。
神社の周りをぐるぐる回り続けて、そろそろ溶かしバターになろうかという時
先ほど道を聞いた奥様が別の奥様と歩いているのに出くわして、もう一人の奥様が知っておられた。
なんと、さっき行ったり来たり上がったり下がったりした品川神社の本殿の奥の方にあるのだとか。
ううう…また階段のぼるんじゃ、と思いつつ上って奥の方まで行ってやっと発見。
まさか神社の奥に墓があるとはおもわんじゃろ。
かの有名な言葉の書かれた石碑もありました。
歴史の勉強をさぼった私は、板垣退助も暗殺されて、末期にこの言葉を残したのかと思っておった次第で(激汗)
その後もご活躍されたそうで。
しかしググると、この言葉の真相は諸説あるとか?皆さんもググってみてはいかが?面白いですよ。
本人が言った言葉ではないような事もかかれてます。
さて、この日の目的地は後一個。
日本ペイントの明治記念館。
明治の面影を残した建物が残っています。平日一般公開されていて、受付をして入ります。
この建物は関東大震災の時にも壊れずに残り、被災した方の避難所にもなったそう。
古い機械が展示されていています。
昔は手作業で、人足たちが臭い臭いと言いながら油を精製していたのですね。
そして実は、つる姫の本を読まれた方は記憶にあるかも知れませんが
アメリカを旅した時、NYの居酒屋で出会い、ホテルまで送ってくれた人たちが
そうだ!日本ペイントの方たちだったと思い出したんです。
見ず知らずの私たちに親切にしてもらい、二度と会う事もないだろうと思いながら30年。
当時あの街にいた駐在員の方たちは今どうされているだろう。
きっと偉い人になっておられるだろう、などと考えていると、グッドなアイディアが。
受付で住所などを記入した紙の下の方に備考欄があったのを思い出し
受付の男性に頼んで、もう一度書き込みさせてもらいました。
「1988年にアメリカのNYで当時現地に駐在されていた駐在員の方に親切にしていただいた者です。あの時はありがとうございました」的な事を。
受付のオジサンの所で完結してしまうかも知れませんがね。
万が一あの時の方達にお礼の気持ちが届けば奇跡ですよね!
それから、先日歩いた京浜東北線沿いを大井町方面へ。
ハイ、この辺りはいくらつるでももう道に迷いませんぞ。
道端のお花を愛でつつ
大井町駅近くまで戻ると、河津桜はまだまだ見頃。
いまが満開ですね。葉が増えてそろそろ散り始めていました。
ほんまに可愛い花です。
昨日はほんまさん、ランチタイムで開いてました。
中から「ニューヨーク」がどうのこうのという声が聞こえてきて
先ほど日本ペイントでNYを思い出した私は、
ほんま、タイミングの良いお店屋さんだなあと思った次第です。
大井のヨーカ堂で晩御飯のおかずを買って帰宅。存外歩いていて12500歩ほど。
いつもはこんなことないのに、階段を何度か上ったせいでしょう、珍しく筋肉痛になってました。
遅いお昼を食べてもう一度でかけた時、歩くのが面倒だな~~ッて久々思った。
なのに、踏切を渡る寸前にカンカンなり始めたので、つい走ってしまい
足がもつれて線路の溝に躓いてこけるかと思ってビビった~(大汗)
とろい私は、微妙な位置で信号がチカチカするのと、踏切りがカンカンいうのって
ほんまに、こまる。
高村光太郎の詩に感銘を受け、千恵子抄をまともに読んでみようと思いました。
千恵子さんは統合失調症でもあったのですね。
素敵な一日を!
ありがとう
つる姫