何度も必要。

　昨日はトムクルーズ主演の「宇宙戦争」を見ました。
前宣伝でも名作として紹介していましたが宣伝ですから当然のこととは思っていました。
敢えて言えばＨ・Ｇウェルズが原作だから当然だろうみたいな感覚でいました。
と、言うのは前に２回ほど見ていて、テンポの良さやセットの巧みさに感動しました。

　ところが今回、見て始めて良いと言っている意味が分かりました。
何故、前回気付かなかったのか不思議な気がしましたの考えて見ました。
恐らく、最初のは字幕入りの映画を見たのでしょう、それで意味の分からないところが多々あったと思われます。
それに親が子供を助けるアクションだと単純に考えていました。

　それらのことが今回見てきちんと映画の意図を理解していなかったことを知りました。
まず、父親が離婚した妻に預けられた自分子供二人が単純に反抗期の子供と考えていました。
それが当時、いえ今もアメリカの社会問題でもある親子の絆の難しさを不器用な父親を通して問いかけています。
このことはウィルズの時代背景にはなく、映画作製に当って付け加えたものであって作品の中で重要な位置を秘めています。
或部分では原作を越えたと言っても過言ではないでしょう。

　それでも原作の凄さは一番最後の説明で分かりました。
この事も前に見た時には気付きませんでした。本当に不思議なことです。
映画の最後のナレーションはこう言います。
「宇宙人が滅びたのは地球上にいるウィルスに因るものでした。人間は何百万年もの間に地球では色々なウィルスと関わり合い耐性を獲得して生き延びることを許されていたのです」
この答えは凄いと思いました。科学者の目で宗教を語っているようなものです。
地球はその豊潤な台地に生きること承認した者しか棲むことを許していないのです。

　この終わり方は凄いと思いました。
今まで圧倒的な強さを示していた宇宙人が突如として機能を停止ます。それが何故なのかは分からないままに映画終ろうとしていて少し不満が沸いてきたところでの説明ですからこれは演出の上手さもあるもあるのでしょう。