基準とは？

先日の報道ステーションで６０才定年制を打破したという先進的な会社の紹介があった。
この様な会社が増えていくことを望む趣旨の報道であった。
しかし、その内容を見てこれが基準になるのだろうかと疑問に思った。
それはある地方銀行の支店長が優秀なので定年を延長するというものだった。
しかし、そもそも店長になれるのはほんの一部であってもともとが社員扱いではないだろう。
それでは普通の役職で定年となる多くの会社員は基準の範囲にも入らないというのか。
いくら話題性があるからといって一般的でないことには注釈を入れるくらいの配慮をして欲しいものだ。

政府や報道機関がよく使う平均値なるものはおかしいのに何の説明もしないで情報の垂れ流しをする。
例えば国民の平均年収がおよそ４００万円だからそれを基準にして何々をします。と報告をする。
しかし、その人数の割合は言わない。現実には８割位の人数が４００万円以下である。そうすると２割の国民を対象にして国策が成り立っていることになる。これは納得がいかない。

昨日のニュースで介護休暇を取れない現状が如何に矛盾しているかを訴えていた。しかし、多くの中小企業では有給休暇でさえ満足に取っていないのが現状なのだ。ましてや介護休暇などある訳もない。そのへんの底辺の国民のことはあまりに当たり前すぎてニュースにならないのだろうか。
やはり、ニュースとは「犬が人を咬む」のでは駄目で「人が犬を咬む」のが本来の在り方なのだろうか。
私は貧乏な一般国民として何時も矛盾を感じながらニュースを見ている。