速度感。

季候も良くなり車で彼方此方と出かける季節になりました。

道路を走っていて、特に山間部でキツネやタヌキの死体を見かけますよね。

中には鹿と衝突した方もかなりいらしゃると思います。

少ないですが車で熊と相撲を取った方もいます。

ここで、想像してみて下さい。

もし、人間に車という文明の利器が無かったら…

彼らのどの種族よりも劣っている事に気付くはずです。

走っても木に登っても彼らには勝てません。

ですがそれを忘れて文明の利器が即、自分自身の力だと勘違いしています。

彼らが車に轢かれて仕舞うのは自然界に存在する速度以上だから故です。

現在、私達は居ながらにして世界の出来事を知る事が出来ます。

確かにこれは素晴らしい事で人間が誇っても良いのかも知れません。

しかし、仮にこれを私が自慢したとしたら多くの方の叱責を受けるでしょう。

そうです。これらの人間が持つ文明の利器は数多くの先人達の失敗の上に成り立っているからなのです。

そして、それは未だにシンポという言葉の裏に隠れて繰り返されているのです。

人間は早ければ良い。進歩すれば良いという妄執から逃れられないのでしょうか。