撮影するには十分なロケハンが必要です。企画意図を把握し、出来上がった台本を元に演出と打合せを綿密に行い、ロケハンの日程や場所を決めます。主にロケハンは制作、演出、撮影が行いますが、室内の撮影がある場合には照明のチーフが同行するのが理想です。撮影現場がオープン(屋外)の場合は時間帯に於いての太陽の位置(方位)を確認して最適な撮影時間帯を決めます。室内では人物の配置や動く範囲等をチェックし、おおまかなアングルを決め、それに必要な照明用電源を確保します。現場の電源が使えない場合は電源車の手配も考えます。また、撮影範囲の大きさによって技術スタッフの人数を決めてクライアントに伝えます。撮影に必要な小物類、大道具は美術さんに発注し、当日又は前日迄に用意してもらいます。この様にロケハンと言っても他にしなければならない事が沢山有り、場合によっては一年掛かり以上のロケハンを必要とする場合も有ります。
また、ドキュメンタリー作品などは予算が少ない場合が多く、ロケハンには演出が一人で行くことが多々あります。その場合演出は、ロケハンの結果を出来るだけ多くの情報がつたわるよう、他の撮影スタッフに修飾語を交えて話さなくてはなりません。
また、イメージがより多く伝わるよう、資料や写真等を添えて打ち合わせするとなおさら良いと思います。