#田辺聖子著 新着一覧
「1」 ②
・常識的にいえば、いちばん落胆し嘆いているのは、邸のあるじであるはずなのに、父ときたら、少女の私にこっそりいうのである「これでまた、来年までの楽しみができたわけだよ」
「1」 ①
・昔、もう十年近く前、はたちぐらいの則光は、ほっそりとして長身で、姿のいい男で、どんな...
13、浮橋 ⑤
・「泣いていらっしゃるばかりでは、困りますお返事はどうなさるの」妹尼に責められて浮舟は...
13、浮橋 ④
・妹尼は少年がたいそう可愛くて、浮舟に似通っている気もするので、「ご姉弟じゃないのお話...
13、浮橋 ③
・小野では、遣水のほとりに飛び交う蛍を、浮舟はぼんやりながめていたいつもははるか遠くま...
13、浮橋 ②
・僧都は薫の依頼が迷惑で、当惑する「手前が山を下りるのは、今日明日に差支えがございます...
13、浮橋 ①
・薫は叡山に着き、いつものように経典や仏像の供養をしたその翌日、横川(よかわ)へ僧都を...
12、手習 ⑰
・薫は浮舟の一周忌法要を営み、はかない契りで終わった女を、あわれに思ったせめてその供養...
12、手習 ⑯
・尼君の母尼の孫、紀伊の守は言っている「故八の宮のお住みになっていた邸に、日の暮れまで...
12、手習 ⑮
・中将は人を介して、浮舟にも挨拶した取り次いだ人は、中将の言葉を浮舟に伝えたが、浮舟は...
12、手習 ⑭
・薫の親しい女房、小宰相も、不思議な事情で亡くなった人のことを、思い出していたその女人...