「まもなく東のそらが黄ばらのように光り、
琥珀色にかがやき、
黄金に燃えだしました。
丘も野原もあたらしい雪でいっぱいです。」
水仙月の四日 宮沢賢治
激しい雪嵐の一夜が明け、
金色の朝日が、山の谷間から登りだす情景を、
宮沢賢治は 琥珀色に喩えました。
ちなみに、日本の中でも岩手県は
琥珀が盛んに産出された土地であり、
岩手県出身の宮沢賢治は、
鉱物博士と呼ばれるほどの石好きでもありました。
昔むかし、ギリシャの人々も
琥珀に太陽を重ね、
太陽をエレクトン
「黄金色に輝くもの」と呼ぶことから
琥珀を『エレクトルム』と呼び、
非常に人気のある宝石として
人々に珍重されてきました。
時代と国を越えて、
「太陽」である『琥珀』
その象徴するものは
帝王、家長の威厳、健康…
かの有名なロシアの女帝 エカテリーナ2世も
琥珀を最も愛した宝石の一つとしました。
琥珀で埋め尽くされた部屋で
朝を過ごし、政治を司る前の
大切な一時を過ごしていたのです。
激しい精神錯乱の発作にも
効果があるとされていたほどの
癒しの力は、
国を統治するという重圧の中で
彼女の大きな支えとなっていたのでしょう。
星座石では、獅子座の守護石に
『アンバー(琥珀)』が選ばれています。
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