写真は、一戸建ての内覧会で撮ったものです。写した場所は、バスルームの天井に付いている点検口のカバーを開けて、浴室換気暖房乾燥機の上部です。左側の黒い器具が乾燥機で、銀色のパイプは排気ダクトです。このダクトを通して、中の空気を外に排出します。内覧会で、点検口のカバーを開けて天井裏を覗いてみたら、排気ダクトが外れているのでびっくりしました。普段は見ることのない場所ですので、このままの状態で使っていたら、屋外に排気できず、長期間浴室の天井裏に溜まるだけでした。
排気ダクトが外れた原因は、乾燥機とダクトをつなぐ気密テープが十分でなかったことです。乾燥機とダクトとはアルミの気密テープで接着し、つなぎます。気密テープの巻きが、不十分であったため、抜けて外れたわけです。内覧会に行きましたら、浴室の天井に付いている点検口のカバーを開けて、中を覗いてみて下さい。その際には、乾燥機も運転させて、異音が無いかも確認して下さい。バスルームの天井裏、お住まいになったら、まず見る所ではありません。(412)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところはバスルームの天井の点検口を開けて、換気乾燥機から出ているダクト(排気用のパイプ)の部分です。このダクトは結露を防ぐために、周りに断熱材が巻かれています。
ここでご覧になって頂きたいのは赤い矢印部分です。LGS(エルジーエス:軽量鉄骨)の端部の切断箇所が断熱材を切ってしまっています。部屋の内部には、内装材を張りつけるために、LGSで骨組みが作られています。LGSで天井に取り付けられるものをランナーと呼び、ランナーに取り付けられる柱をスタッドと呼びます。
この部分では、ダクトが通るため、ランナーを部分的に切断したわけです。その切断の後処理が悪かったため、このように断熱材を切ってしまうことになったわけです。このままの状態では、地震が来れば揺れますので、もっと切られていくことになります。断熱材ですから、穴が開けば効果は半減します。従いまして、切断箇所をダクトに触れないように、また、断熱材の表面を補修しておくように指示しました。(39)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、バスルームの天井の点検口を開けて、天井裏です。LGSランナーとは、壁を取り付けるための軽量鉄骨の骨組みです。
ここでご覧になって頂きたいのは、矢印で示した黒色の電気ケーブルカバーです。ここにケーブルカバーを取り付けた理由は、ケーブルとLGSランナーとが直接、接してしまうからです。それぞれが接していると、建物は地震などで揺れますから、長い間には、こすれて支障が出る可能があります。それを防ぐために、カバーをしています。気をつかっているな、と思いました。(11)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところはバスタブの壁と底の湾曲している部分です。ご覧頂きたいのは、青い付箋でキズと書いてある箇所です。よく見て頂くと、黒い糸のようなキズが入っているのが分かると思います。ここにキズが出来てしまった理由は、工事中に、シャワーヘッド等、何か落してしまったからです。キズの状況をよく見ると、何かが落下してぶつかった跡があり、そこからひび割れが線状に入っています。
内覧会で、バスタブに、このようなキズを見つけた場合、新しいものに交換すべきです。バスタブの素材は、FRP、ホーロー、人工大理石、ステンレスが主なものですが、特にホーローの場合には、キズが出来るとそこから錆びてきますので注意が必要となります。素材が不明な場合には、売主に確認すべきです。(4511)
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内覧会では、その時点で電球が付いているのは、バスルーム、洗面所、キッチンなどです。照明が点灯するかどうかの確認も必要ですが、このように照明のカバーにキズが入っていることもありますので、照明器具の確認も必要となります。
このようなキズはお住まいになってから指摘しても、誰の責任なのか分かりにくくなります。ですので、売主の責任下である内覧会で指摘すべきです。照明のカバーは、このようなキズだけでなく、内部に虫などが入ってしまっていることもあります。その場合は、クリーニングしてもらえば良いです。
部屋内の照明の確認が終わりましたら、玄関外の廊下の天井に付いている照明、戸建の場合には門灯なども見て下さい。この照明のカバーが汚れていることもあります。
写真は、マンションの内覧会で浴室を撮ったものです。このお風呂には、バスタブに沿って、横手すりが取り付けられています。床に対し、平行に付けるのを横手すり、垂直に付けるのを縦手すりと呼びます。お風呂場内は滑りやすいので、目的によって横手すりが付いたり、縦手すりが付いたりしています。
確認しているのは、横手すりの固定具合です。手すりは身体を支えるものですから、グラついては困ります。内覧会では、この手すりの固定具合も確認して下さい。確認の仕方は、写真のように、手でしっかりと握って、身体を支える程度の力を掛けてみることです。それでビクともしなければ良いでしょう。力を掛けるたびにカチカチ音がしたり、グラツクようであれば、不具合として指摘しましょう。写真では、固定具合が悪かったので、しっかりと固定するように、紅い付箋を貼り、不具合としました。(11.3)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、バスルームの天井にある点検口を開けて、天井裏です。バスルームの天井裏には、換気乾燥機が設置され、ここで部屋内の空気が集められ、外に排出されていきます。ですので、空気を集め、排出するダクト(パイプ)が天井裏に伸びて行きます。
天井裏には、骨組みであるLGSがアチコチに付けられています。LGS(エルジーエス、Light Gauge Steelの略)とは、厚さ1㎜ほどの軽量鉄骨です。部屋内の間仕切壁は、天井にLGSのランナーを水平に取り付け、そこにLGSの柱(スタッドと呼ぶ)を立て付け、両側から石膏ボードを張り付けます。
ここでご覧頂きたいのは、LGSとダクトが接している部分です。上部は、ランナーの端の部分を切ってあります。LGSはメッキしてある金属ですから、切り端は鋭角になります。地震でダクトが揺れれば、この切り端に当たり、ダクトが傷つきます。また、下の方は、ダクトとLGSが接しています。ここもこすれますので、ゴムのシートを挟み込むのが良いでしょう。(11.11)
写真は、マンションの内覧会で、浴室の天井に付いている点検口のフタをずらして、中を撮影したものです。手前の板に付いているのは、LANの端子板です。端子盤が浴室の上に置かれるのは珍しいです。浴室の天井裏には換気乾燥機が取り付けされていますので、吸排気のダクトが通っています。
ここで、気になるのは、LANの端子板の左上隅がダクトに接してしまっていることです(赤い矢印部分です)。ダクトは上から吊られているだけですから、地震が来れば揺れます。揺れる際に、端子板の角とこすれます。こすれば、長い間には、ダクトが損傷して、最後には穴が開いてしまう可能性があります。穴が開いたら、排気すべき空気がまた部屋の中へ入ってきてしまいます。
ですので、間を空けるとか、接している部分にクッション材を入れ込むとか、ダクトの保護対策が必要となります。内覧会時に、面倒ですが、脚立を使って、ここも覗いてみて下さい。ダクトが何かと接していたりしたら、業者に対策を施すように指摘して下さい。普段は見ないところなので、業者の姿勢が良く分かります。配線がちゃんと束ねられていなかったり、ゴミが散乱していたり、裏を見ると、エッ!とびっくりすることもあります。(61125)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、バスルームの天井にある点検口を開けて、天井裏の内部です。バスルームの天井裏には、電気の配線や給湯・給水のパイプ等が来ています。ご覧頂きたいのは、赤い矢印で示したところです。黒いカバーの中には、電気の配線がまとめられて入っています。配線を通すため、天井に付けたランナーと呼ばれる金属を切り欠いています。ランナーとは、壁を取りつけるために天井に付ける軽量鉄骨(LGSと言う)です。
ここでの問題点は、この切った部分が配線のカバーに接していることです。軽量鉄骨と言えども金属なので、切った部分は鋭利になります。建物は地震などで揺れますので、この部分も揺れれば擦られることになります。擦られても簡単には配線が切れることはないでしょうが、安全のため、ランナーの切った部分を曲げて置くように指示しました。簡単なことですが、心配がなくなります。バスルームの天井裏は、住んでしまえば、余程のことがない限り、見ることはないでしょう。内覧会では、ちょっと面倒でも、脚立を使って天井裏もチェックすることをお勧めします。(411.5)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、バスルームの天井の点検口を開けて、天井裏の部分です。ここには、バスルームの換気をするために、ダクトが天井裏に設置されています。このダクト内を通って給気や排気が行われています。
このダクトは、天井の鉄筋コンクリートから吊らされて支持されています。赤の矢印部分を見て頂くと、ダクトを吊っているバンドがあるのが分かります。
ここでの不具合は、バンドがしっかりと緊結されていないことです。締めるナット部分に余りがあって、遊びがあるのがわかります。遊びがあれば、地震が来た時に揺れます。また、ナットからバンドが外れれば、ダクトはたわんでしまいます。このような状態を防ぐ必要があるので、このナットを更に締めるように指示しました。(4712)