写真は、戸建の内覧会で撮りました。撮ったところは、洗面所の収納棚の扉の内側です。そして、ご覧頂きたいのは、矢印部分のスムーザーと書いてあるところです。このスムーザーは小さいものですが、大きな働きをします。文字通り、扉の閉まり方をスムーズにするのです。これがあると、扉を閉める時に、最後まで閉めなくても、引く力によって、静かにスーと閉まってくれます。この装置は、スムーザーとかソフトクローザーと呼ばれます。
このような扉を閉める際には、ぶつかり音が出ます。隣の部屋との戸境壁に収納が取り付けられている場合など、扉を閉めた時に、隣りの部屋まで音が響いてしまう場合もあります。写真のスムーザーは、後付けタイプのもので、ネットやホームセンターで売っています。これを付ければ音も静かになりますし、扉にも高級感も出てきます。誰でも簡単に取り付けできます。(11.4)
写真は、マンションの内覧会で撮りました。まだ誰も住んでませんので、きれいなバルコニーです。ご覧になって頂きたいのは、正面に写っている赤い矢印部分の避難口です。この部屋で火災が起きた場合には、ここが避難口となります。この板を破って、隣りの部屋へと避難するわけです。この板の上には「非常の際には、ここを破って隣戸へ避難出来ます」と書いてあります。建物は、2方向避難としなければなりませんので、玄関から避難出来なければ、バルコニーから避難することになります。
この隣戸との境目に張ってある板を隔て板(へだていた)と言います。普段は目隠しですが、緊急の場合には破ることになりますので、頑丈なもので作るわけにはいきません。隔て板は、厚さ5mm程、材質は珪酸カルシウム板(略称:ケイカル板)と呼ばれるものです。ケイカル板は、消石灰、珪藻土、ロックウール等に、水を加え練り合わせて作られます。火事で燃えてしまっては困るので、不燃材です。
さて、緊急時の場合には、これを破って、隣へ避難しなければなりません。その破り方なのですが、手や足で破るのではなくて、顔をこちらに向けて、隔て板にお尻を当てて、両手は壁やベランダの手すりで支えて、お尻でドンと破るのが安全で効果的です。ケイカル板は、衝撃を与えるとおせんべいのように鋭角に割れますので、素手や素足で破った場合には、怪我をする恐れもあります。(0626)
写真は一戸建ての内覧会で撮りました。写したところはバスタブの壁と底の湾曲している部分です。ご覧頂きたいのは、青い付箋でキズと書いてある箇所です。よく見て頂くと、黒い糸のようなキズが入っているのが分かると思います。ここにキズが出来てしまった理由は、工事中に、シャワーヘッド等、何か落してしまったからです。キズの状況をよく見ると、何かが落下してぶつかった跡があり、そこからひび割れが線状に入っています。
内覧会で、バスタブに、このようなキズを見つけた場合、新しいものに交換すべきです。バスタブの素材は、FRP、ホーロー、人工大理石、ステンレスが主なものですが、特にホーローの場合には、キズが出来るとそこから錆びてきますので注意が必要となります。素材が不明な場合には、売主に確認すべきです。(4511)
夫婦でマイホームを購入する際、家の所有の名義を誰にするかは大事です。私は、夫婦一対と考え、夫婦の共有とすべきと考えています。理由は、家は大きな資産であること、そして家族の根幹を成すものだからです。それぞれの持分は、理想的には、半々だと思いますが、ローンを夫の名義で組むことになると、頭金だけでも妻の名義には出来ます。たとえ、妻がその時点で働いていなくても、以前働いていた貯金を充てることにすれば良いでしょう。
マイホームを所有する場合、持分よりも、単独名義か共有名義かが重要になります。将来相続などの問題が出てきても、共有の方が、揉め事が起こる可能性が少し減るのでは、とも思います。マイホームを購入する際、名義をどうするか、最初が肝心だと思います。写真はマンションの内覧会に来たご夫婦が、おそるおそる部屋に入るところです。(88)
写真は注文住宅内覧会で撮りました。この建物は、階段の途中に部屋があります。1階はリビング、1.5階は和室、2階は寝室、2.5階は子供部屋となっています。ご夫婦は、設計の段階から、こういう家を建てようという信念に燃えていました。案の定、門から玄関、各部屋の細部に至るまで、ご夫婦のこだわりが埋め込まれた素晴らしい家が出来上がりました。内覧会でも、大きな指摘はなく、ホッとした笑顔で終わりました。そして、お住まいになって数日が経った時に、ご夫婦からメールを頂きました。そのメールには、こう書いてありました。
「引越しが終わって、ようやく落ち着いて来ました。実際に生活してみると、ああしておけばよかった、という点がいくつか出てきましたが、概ね満足しています。でも、1点だけ、これは不便!ということがあります。それは、1階~2.5階の階段の照明が、1階・1.5階・2.5階にスイッチがあるのですが、肝心の2階にないのです!なぜ気がつかなかったのか自分でも驚いています…」
ウーン、確かに不便ですね。2階の部屋を出て、階段の照明を点けたり、消したりすることが出来ないわけですから。こういう点は、住んでみないと気が付きにくいです。電気の配線工事をやり直すことは出来ますが、お金も掛かってしまいます。特に、注文住宅をお考えの方は、設計の段階で、お住まいになったつもりになって、設計図を見てみる、こういうことが必要となってきます。(0928)
ある時、神奈川県厚木市でパン屋さんを開きたいのですが、建築の相談にのって下さい、という依頼がありました。パン屋さんを計画している方は、裏庭で野菜を作り、それを使って美味しい惣菜パンを作るのが夢ということでした。設計図を見せて頂き、いくつかアドバイスをさせて頂きました。この庭で野菜を作り、こちらで調理して、パンを焼く窯はここで、そしてここで焼き立てのパンを売ります!と説明する瞳は輝いていました。
最近、厚木に行く用事があり、そのパン屋さんに寄ってみました。パン屋さんをオープンして1年ほどが経ちますが、立派に営業されていました。お店の名前は、「Pe're Lachaise:ペールラシューズ」です。こだわりの総菜パンは、みんな魂がこもっていて美味しいです。特にパンの生地の歯ごたえが素晴らしいです。写真が、そのお店とオーナーです。女性一人で、こだわりの野菜を作り、調理し、パンを焼いています。お近くに行った際には、是非、お味見をお勧めします。このパン屋さんの住所は、神奈川県厚木市飯山2979、電話は046-215-0860です。