東京に住み始めて坂の多さにあらためて気づかされた。というか、困らされている(苦笑)。
大阪だと上町台地の端で激しい崖になっているものの崖下も台地上もほぼフラットで自転車でどこまででも行ける。
しかしこちらではどこへ行くにも坂を上り下りしないといけない。それも1ブロックで家の2階分ぐらいもの
高低差を上るような心臓やぶりの坂がそこここにあるのだ。等高線に沿って道があればよいのだが、
ヒイヒイ言いながら上ったら、次に角を曲がったら同じ分の坂を下りたり・・・この労力を返せ!ということが
度々あり(爆)、電動でない自転車ではなかなか大変なのである。それで、できるだけエネルギーを使わず
移動できるように坂の少ない道を探している。
この日曜日も、省力路を探しながら東京工業大学まで歩いた。本館と西1号館、2つの近代建築があるというので
守衛さんに写真を撮りたい旨伝えて、キャンパス内へ。こんなご時世だから部外者立入禁止かと思ったが、
散歩を日課にしているらしき近所の老人や、凧揚げしたりピクニック気分の親子連れなど、市民にも開かれている印象。
ただし、建物内へは入れませんよ、と釘を刺された。はい、了解しております。
守衛さんに教えてもらった通り進んでいくと、白いタイル貼りの大きな建物が見えてきた。おぉ、これか!
正面へ回ると、中央部に時計台がそびえる凸型の建物ながら、古典様式とは一線を画したすっきりしたフォルム。
5連アーチの車寄せだけ濃い色の石が貼られていて安定感と重厚感を加えている。1934(昭和9)年竣工。
建築学科の教授だった橘節男という人の設計とか。
UFOみたいな照明器具もカッコイイな!
キャンパスは緩やかな起伏のある土地で、この本館も西側に地階が作られている。
本館前に植えられたイチョウが黄金色のじゅうたんを広げていた。
走り回りたくなる気持ちよさそうな草地は、芝の養生のためなのか、コロナの影響なのか、工事のためか、
立入禁止のロープが張られているので、おとなしく通路を歩く(苦笑)。
西へ下っていくと、もう一つの近代建築、西一号館がある。
目の前に植わった桜の木はすでに葉を落としているため全体像が何とか見えるが、冬でなければまったく
見えないだろう(苦笑)。
こちらは本館よりも3年早い1931(昭和6)年竣工の「元分析化学教室」。
全体的にはすっきりしているが、額縁付きのアーチ窓や細かいロンバルディアバンドなど、ロマネスク風の
装飾がまだ見られ、「近代建築らしい」建物である。
3連アーチの石貼りのポーチは、これが本館のデザインにも取り入れられたのだろう。
現在は教室としては使われていないようで、工事業者らしき人が出入りしていた。
この時計、歯車を思わせるデザインが工業大学っぽくてよいな!!
ポーチの内側にもレリーフが施されている。使われている石は「六ヶ村堅石」という石らしい。
ポーチ内にもアーチ窓が並び、格子がはまっている。照明器具もレトロで素敵だ。
入口のドアが開いていたので中を覗いてみると、エントランスホールは布目タイルが貼り巡らされていた!
うわ~これは素敵だなぁ!・・・中には入ってませんよ(笑)
しかしこの建物、これからどうするのだろう。改修して使ってくれたらいいんだけど。。
裏側も正面と同じ時計があり、半円形に出っ張ったバルコニーなどおしゃれなつくりになっていた。
おや、あれはもしや回転展望台か!?(笑)場所からみて西8号館かな。
また広場の方へ戻ってくると、すっと水平に伸びたスカイラインが印象的な建物がある。
これは1951(昭和26)年に竣工した創立70周年記念講堂。卒業生や職員などからの寄付金により
建てられたという。
ここ東工大の建築学科で30年間教鞭をとっていた谷口吉郎の設計である。
町家の格子のように細かく入れられた縦スリットの間には、丸や四角の穴の開いたテラコッタやガラスがはまっている。
1階部分はコンクリート柱の間を平の面を見せたレンガで埋めた壁。昨日見た「私の家」と似た質感だ。
本館からの通路から、草地越しに見る記念講堂。とても美しい!
しかし、この建物を側面から見てびっくり。なんとかまぼこ型ドーム屋根なのだ!えーっ、意外・・・
もう一つ気になった建物がこちら、「事務局1・2号館」。
1階の正面側は型枠跡つきのコンクリート壁、2階にはこちらも格子の箱を載せている。
入口付近のガラス壁に顔を寄せて中を見てみると、コンクリート壁の裏側には、陶壁の作品があった!
面白いデザインだな!
入口近くにはシンボリックな現代建築もあった。
こちらは図書館らしい。正面から見ると宙に浮かんだ箱のようだが、実はすごいエッジが!
この先端の空間はどこまで踏み込めるのか(笑)。
隈研吾建築都市設計事務所の設計による国際交流拠点、Taki Plaza。つい最近完成したらしい。
ぽかぽかいいお天気の中、1時間半ほどキャンパス内をのんびり散策して気持ちよかった!
→東京工業大学の登録有形文化財のページ こちら
大阪だと上町台地の端で激しい崖になっているものの崖下も台地上もほぼフラットで自転車でどこまででも行ける。
しかしこちらではどこへ行くにも坂を上り下りしないといけない。それも1ブロックで家の2階分ぐらいもの
高低差を上るような心臓やぶりの坂がそこここにあるのだ。等高線に沿って道があればよいのだが、
ヒイヒイ言いながら上ったら、次に角を曲がったら同じ分の坂を下りたり・・・この労力を返せ!ということが
度々あり(爆)、電動でない自転車ではなかなか大変なのである。それで、できるだけエネルギーを使わず
移動できるように坂の少ない道を探している。
この日曜日も、省力路を探しながら東京工業大学まで歩いた。本館と西1号館、2つの近代建築があるというので
守衛さんに写真を撮りたい旨伝えて、キャンパス内へ。こんなご時世だから部外者立入禁止かと思ったが、
散歩を日課にしているらしき近所の老人や、凧揚げしたりピクニック気分の親子連れなど、市民にも開かれている印象。
ただし、建物内へは入れませんよ、と釘を刺された。はい、了解しております。
守衛さんに教えてもらった通り進んでいくと、白いタイル貼りの大きな建物が見えてきた。おぉ、これか!
正面へ回ると、中央部に時計台がそびえる凸型の建物ながら、古典様式とは一線を画したすっきりしたフォルム。
5連アーチの車寄せだけ濃い色の石が貼られていて安定感と重厚感を加えている。1934(昭和9)年竣工。
建築学科の教授だった橘節男という人の設計とか。
UFOみたいな照明器具もカッコイイな!
キャンパスは緩やかな起伏のある土地で、この本館も西側に地階が作られている。
本館前に植えられたイチョウが黄金色のじゅうたんを広げていた。
走り回りたくなる気持ちよさそうな草地は、芝の養生のためなのか、コロナの影響なのか、工事のためか、
立入禁止のロープが張られているので、おとなしく通路を歩く(苦笑)。
西へ下っていくと、もう一つの近代建築、西一号館がある。
目の前に植わった桜の木はすでに葉を落としているため全体像が何とか見えるが、冬でなければまったく
見えないだろう(苦笑)。
こちらは本館よりも3年早い1931(昭和6)年竣工の「元分析化学教室」。
全体的にはすっきりしているが、額縁付きのアーチ窓や細かいロンバルディアバンドなど、ロマネスク風の
装飾がまだ見られ、「近代建築らしい」建物である。
3連アーチの石貼りのポーチは、これが本館のデザインにも取り入れられたのだろう。
現在は教室としては使われていないようで、工事業者らしき人が出入りしていた。
この時計、歯車を思わせるデザインが工業大学っぽくてよいな!!
ポーチの内側にもレリーフが施されている。使われている石は「六ヶ村堅石」という石らしい。
ポーチ内にもアーチ窓が並び、格子がはまっている。照明器具もレトロで素敵だ。
入口のドアが開いていたので中を覗いてみると、エントランスホールは布目タイルが貼り巡らされていた!
うわ~これは素敵だなぁ!・・・中には入ってませんよ(笑)
しかしこの建物、これからどうするのだろう。改修して使ってくれたらいいんだけど。。
裏側も正面と同じ時計があり、半円形に出っ張ったバルコニーなどおしゃれなつくりになっていた。
おや、あれはもしや回転展望台か!?(笑)場所からみて西8号館かな。
また広場の方へ戻ってくると、すっと水平に伸びたスカイラインが印象的な建物がある。
これは1951(昭和26)年に竣工した創立70周年記念講堂。卒業生や職員などからの寄付金により
建てられたという。
ここ東工大の建築学科で30年間教鞭をとっていた谷口吉郎の設計である。
町家の格子のように細かく入れられた縦スリットの間には、丸や四角の穴の開いたテラコッタやガラスがはまっている。
1階部分はコンクリート柱の間を平の面を見せたレンガで埋めた壁。昨日見た「私の家」と似た質感だ。
本館からの通路から、草地越しに見る記念講堂。とても美しい!
しかし、この建物を側面から見てびっくり。なんとかまぼこ型ドーム屋根なのだ!えーっ、意外・・・
もう一つ気になった建物がこちら、「事務局1・2号館」。
1階の正面側は型枠跡つきのコンクリート壁、2階にはこちらも格子の箱を載せている。
入口付近のガラス壁に顔を寄せて中を見てみると、コンクリート壁の裏側には、陶壁の作品があった!
面白いデザインだな!
入口近くにはシンボリックな現代建築もあった。
こちらは図書館らしい。正面から見ると宙に浮かんだ箱のようだが、実はすごいエッジが!
この先端の空間はどこまで踏み込めるのか(笑)。
隈研吾建築都市設計事務所の設計による国際交流拠点、Taki Plaza。つい最近完成したらしい。
ぽかぽかいいお天気の中、1時間半ほどキャンパス内をのんびり散策して気持ちよかった!
→東京工業大学の登録有形文化財のページ こちら
因みに大阪は「橋」が多く迷います。大阪の味が懐かしくなる頃でしょうか?それでは又、毎日読みます。
あら数字が誕生年で・・・・
コメントありがとうございます。
以前から読んで頂いていたのですね、ありがとうございます。
突然の転勤ですっかりペースが崩れてしまい、今もなかなか
手を付けられずにおりますが、ぼちぼちペースを取り戻して
書いていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします。
ぷにょさんも、すっかり東京人の香りがしますね(笑)
大阪弁は忘れないようにね!
標準語(東京弁)も軽やかに駆使するぷにょさんも見てみたい気もしますけれど。
東工大は未踏のキャンパスです。従兄弟の長男が今は院生だったかな?
東京や東京起点のまち歩きや建築探訪情報の発信、楽しみにしていますのでヨロシク~。
私は最近は超近場の純喫茶めぐりなどを楽しんでいます。Facebook での情報発信の方が手っ取り早くてブログはなかなか更新できませんが、何とか両方をやり続けたいと思います。
こんな時なので東京探訪や旅も難しいですね。
過去の旅記事のアウトプットがんばります。。。