まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

栄楽館の意匠たち 2

2019-07-02 23:20:23 | ディテール
栄楽館の続き。

玄関から廊下を抜け1階の大広間の方へ向かって歩いて行くと、蔵の壁が目の前に。蔵との間の空間に
屋根を差しかけて屋内に取り込んでしまっているようだ。元はなまこ壁なのだろうが、今は白塗りされている。


おぉ、広い!13畳と10畳の続き間の座敷。2面を庭に開放していて明るいな。


床の間も大きい!


天袋や地袋の戸の引き手は、近づいてよく見るとこんなカラフルな七宝焼きだ!きれい~




欄間も軽やか。


柾目の板に網目のような透かし彫りが施されている。




幅広の襖だからだろう、引き手も大型。彫刻が細かいなぁ~。


裏側には紐がついていた。


これは10畳座敷の押入れの引き手。手裏剣っぽい(笑)


これはその上の天袋(中途半端な高さだが天袋とよぶのか・・・?)の襖の引き手。


これも1階のどこかの引き手。太極模様だな。どれも存在感のあるデザイン。実はこのあと2階でも素敵な引き手に
わんさか出会う。この家を建てた人はかなりの引き手フェチと見た(笑)。
しかしこういう小さなパーツは、やっぱりカタログから選んだのだろうか。施主が?棟梁が?職人さんが?




2階にも同じ広さの大広間があり、もちろんそちらも見たいのだが、貸し切って使っている人がいるとのこと。
この施設は貸し館もしており今日までは通常営業なので仕方ないのだが、、、同じように2階を見たいと
館の人に頼んでいる他の見学者もいて、便乗してお願いする(笑)。タイミングを見計らって借りている人に
見学を申し入れてくれることになったので、大人しく待つことにする。今日は別に急ぐこともない。


待っている間に、西庭に面した茶室を先に見に行こう。


いったん玄関を出て事務室の脇から奥へ入らせてもらう。


小さな部屋がふた間並んでおり、片方が待合かな。この茶室は比較的新しい感じで後年の増設のように思われる。


それでも網代天井など手間隙かけて作りこまれているな。




引き手も割と新しそう?



2階はお庭に面して全面ガラス張りで、サンルームみたい。
部屋を借りている人々は障子を締め切って自分たちの世界に浸りきっているようだ。まだかな、まだかな、、、




続く

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