まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

鶴岡 新茶屋1F

2018-07-22 15:36:10 | ディテール
以前兵庫県立考古博物館を訪問したときに、淡陶製の形象タイルが使われていると深井さんから教えてもらった、
山形県鶴岡市の料亭、新茶屋。山形は関西からだとなかなか遠くてハードルが高いが、梅雨と台風シーズンに入る前に
行きたいと、数人の建築・タイル好き仲間を誘って、6月初めに行ってきた。
ここしばらくぐずついていたお天気も週末にはすっかり回復し、これ以上ないぐらいの爽やかな青空!


新茶屋は安永年間(1772~1780)頃の創業と言われており、もとは「肴屋」(魚屋とは違うのかな?)だった。
やがて料亭を始め、旅館業を兼ねていたこともあった。戦時中は休業、1954(昭和29)に営業再開された。
現在の当主が9代目という、鶴岡の老舗料亭である。

通りから少し奥まったところにある建物は、1906(明治39)年の建築。
正面に見える玄関部分は増築と思われ外観はあまりぱっとしないのだが、お庭側から見ると古い木造二階建て建築で
「心」字池を望むよう座敷が配されているのが分かる。立派な赤松は小さな盆栽の松を地植えしたものだとか。


表から見るとこんな感じで、この中にめくるめく世界が広がっていようとは、想像だにできない。。。




モザイクタイル貼りの柱に支えられた車寄せ。




入口戸を開けて中へ入ると、今日は結局お客は私たちだけといい、貸切状態!


土間は角ばったタイプの玉石タイル。あんまり見たことないタイプだな。


事前に館内を見学させてほしいと申し入れていたので、おかみさんが最初にあちこち案内して下さって
写真撮影の承諾も頂いた。


そろそろと廊下を進んでいくと料亭らしく面白い意匠があちこちに見られる。楕円でもなく卵型のあかり取りの窓。


松をモチーフにしたこんな窓も。向こう側は坪庭。




カーテンをぺろっとめくるとかわいい豆タイル貼りの手洗い場が現れた。


何このキュートな電話コーナーは!!こんな小さなスペースなのに、船底天井に緑色の壁、楕円窓、松モチーフの電話台と
とても濃密~。赤色の台がやたらポップでミスマッチなのだが、レトロモダンで素敵な雰囲気に。


これはどこだったか忘れたが、花菱の釘隠し。


厨房前の廊下には古い作りつけの戸棚が並ぶ。


奥に見えていた階段がこちら。




途中から2方向に分岐していて、2階の大広間で宴会をしているときにも気兼ねなく小座敷へ出入りできる。


私たちの食事は2階の小座敷で。まだ準備が整うまで少し時間があるので、荷物を置いて先にちょっと見学といこう。
見て行けば行くほど度肝を抜くほどすごい意匠が次々と現れるのだが、気を落ち着けて順番に・・・(笑)

続く

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