まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

小牧、一宮をめぐる。

2019-09-28 22:23:33 | ディテール
馬ヶ城水源地からの続き。

馬ヶ城水源地から、せっかく車なので電車でなかなか行きにくいところをめぐろうとやってきたのは
小牧市のタイルスポット、みのや。元旅館らしい。


小牧市って空港があることぐらいしか知らず、はじめて来たが、、、このあたりは旧街道筋の花街だったとか。
しかし現在では、そんな雰囲気は皆無の普通の住宅街となっている。


こちらがほぼ唯一の名残らしいが、戦後のモルタル塗の建物はモザイクタイルのみがわずかにそれを思わせる程度。
旅館としてもすでに営業されていないようだ。


ランダムにミックスされたモザイクタイルは2cm角ぐらいと少し大きめ。しかも大きさが結構まちまちで、
寄せ集め的な雰囲気。シート張りでなくバラバラに貼られたと見え、目地も揃っていない。
戦後のモノのない時代にかき集めて来て貼ったのだろうか。。




近くの街道筋と思われる通りを少し歩いてみると、珍しいタイルはなかったが、いい感じの建物がちょくちょくあった。


レトロな散髪屋さんの店内の床が気になって覗いたら、おっちゃんが出てきて、思わぬ長話に・・・
これからまだ尾張一宮へ行きたいのに、どんどん勢いづいておいとまを告げる隙もなく・・・(汗)


そのあと道を急ぎ一宮にやって来た。繊維産業で栄えた街でありおもしろそうなのでゆっくりうろつきたかったが、
思わぬロスもあり(苦笑)ポイントを絞って歩くことに。まちの中央部の駐車場に停めて、商店街の中にある
オリナス一宮へ。1924(大正13)年に旧名古屋銀行一宮支店として建てられた。設計は鈴木禎次。


一宮の代表的な近代建築であり、現在は多目的ホールとして再生され、イベントなどに使われているという。
銀行らしい円筒形の風除室、高い天井。柱が立っているところにカウンターがあったのだろうか。


入って正面の奥には金庫が埋め込まれていた。マントルピースのようなゴージャスな額縁は、乳白色の大理石製。




次にやってきたのは、織物製造卸商の丸八株式会社のビル。ここは工場なのだろうか。


小さな建物だが、外壁の腰張りがすごい!二丁掛サイズで統一された、すごい多種類の外装タイルがランダムに
貼り詰められているのだ!!縦溝、横溝、布目、スクラッチ風、タペストリー風、幾何学型押し、各種型押し、平滑面・・・
見たことのあるタイルがいっぱい。そしてそれらの各色バリエーション。楽しい!!






丸八の企業沿革を見ると、1939(昭和14)年に大阪で創業しているが、戦後に一宮で事業を再開したようだ。
建物も戦後建てられたもののように見える。いろんな色柄があるが、同じメーカーの戦後のタイルを中心に
半端品を混ぜて貼った感じがするな。






端の方は出入口だったところを窓に改修したと見え、窓の下の壁には比較的新しい平滑面のタイルが貼られていたが、
数色のタイルを取り混ぜて既存の壁と雰囲気を合わせる努力が見られる。もう少し質感のいいタイルなら尚よかったな・・・


よさげな喫茶店、馬酔木。


続く

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