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白井恭弘教授 「外国語学習の科学」講演会に参加して

2012-11-20 15:07:08 | 日々雑感
外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書)
クリエーター情報なし
岩波書店

 先週末は言語学者・ Yasuhiro Shirai 白井恭弘先生の講演会へ

児童英語勉強会 THE MOST の勉強会に駆け込みで参加させていただきました。

ピッツバーグ大学教授・白井恭弘ブログのお話、とても興味深く、私自身としては、このところ脳の隅っこに追いやっていた英語教育に関して、またスポットライトが当たった感じ・・・かな?

英語教育系勉強会は久しぶり。

先生のお名前やご著書のタイトルで検索すると、数多くヒットするので、講演の中身が少し分かると思いますが、先生ご自身が書かれた投稿が下記に見つかりました、講演の内容とは違いますが、参考になさってください。

言語学出版社フォーラムのサイトから

講演の内容、言語学の専門用語や情報、不確かな部分もあり、きちんとチェックしてからまとめたいとも思うのですが、時間の関係上、取りあえず、講演のメモを少しだけ記しておきます。聞き間違いがあるかもしれません、ご了承ください。

まず、先生が2006年から教鞭をとっていらっしゃるピッツバーグ大やピッツバーグの街の様子を紹介してくださいました。

人気演歌歌手のジェロはピッツバーグ大で日本語を勉強したとのこと。専攻はコンピューターサイアンス。

ピッツバーグはアメリカで一番住み易い土地としても有名。

メモ: アメフト、ホッケー、ペンギン、ポール・マッカートニー、斜陽の街から up!?, オバマ→鳩山、"I'm jealous", pan cake, Smart People, Dennis Quaid, Batman など

ご専門は、tense of aspect の習得、過去形と進行形? 

SLA とは、Second Language Acquisition の略で第二言語習得という意味

先生が終始強調していらしたことは、

★「大量のインプットと少量のアウトプット」

・インプットの必要性:(潜在能力の拡大)

コップに水をそそぐ

・アウトプット必要性:話す必要性がなければ言語は話すようにならない。

(動機づけ、やる気)

注いだ水があふれる状態

◎output させるためには、間違った英語が出てこないようになるべく正しい英語でインプットする。教師がマイナス要因にならないように心掛けることが肝要。

◎Silent period (沈黙期)は人によって長短がある。

印象に残っている言葉は

*日本とアメリカは monolingual モノリンガル、一言語使用

*多くの国がバイリンガル bilingual バイリンガル、二言語使用 

これまでの第二言語習得の臨界期に関する研究は、バイリンガルの国々の人たちが第二言語を習得する過程を研究したものが多く、日本のように一言語使用、英語は外国語として習得する必要のある人たちのための研究の歴史はまだ浅い。 

☆日本語と英語は言語学的に遠い、日本語と韓国語は近い。

☆英語とヨーロッパの言語は近い、親戚みたいなもの。  

外国語学習には普遍性と個別性、多様性がある。

成果に個人差がある外国語学習、どんな学習者が成功するか。

1.開始年齢:学習開始年齢が若い方が成功する可能性が高い。

2.Motivation(動機づけ):やる気があるかどうか、英語が好きかどうか、英語を話す国が好きかどうかなど。(教師の影響有り)

3.学習適性:外国語学習適性の高い人。

4.母語の影響:母語が学習する言語に似ているケースが成功する確率は高い。

英語を学習する際、日本人よりオランダ人の方が習得し易い。

5.効果的な学習法(先生の影響有り)

◎これらのうちの2と5だけが、学習者としても教師としても変えることが可能。

☆ インプットに関して

子ども英語の場合、名詞中心より動詞の活動に重きを置いた方がよい。

★ TPRが大事

無意識的にインプットでき、言語ベースが出来てくる。

動詞の後をインプットしておく=動詞句の形で

以上が、特に印象に残った点です。 詳しい内容はご著書を参考になさってください。


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