2005年10月2日
日本を発って2ヶ月。
90日のVISAなし滞在期間が終わる前に、一度日本に帰って、就労ビザを取ってくる必要がある。帰国の日程も決まったので、ここらで、VISAを取るために必要な手続きを整理してみます。
必要書類(2005年10月現在)
1.アルゼンチン本国での申請
(1)申請書(1年間Temporary VISA)
アルゼンチン総領事館のホームページにある内容と同じものを記入して、出向先の会社の総務担当者に渡し、担当者が申請。本人は出頭の必要なし。最低15日必要。実際は、30日かかった。
(2)パスポートの写し(顔写真のあるページのコピー)
(3)申請料 $200(ペソ)
2.日本のアルゼンチン大使館への申請
以下の書類をそろえて、本人がアルゼンチン大使館に申請する。面接の出頭日を指示され、面接時指紋を採取されるらしい。VISAは一年間有効で、その後は現地にて延長申請。
(1)パスポート
(2)申請書(本社人事部で準備)
(3)出生証明書
戸籍抄本をスペイン語訳(スペイン語訳は、人事部で手配。以下同じ。)
(4)婚姻証明書
戸籍謄本をスペイン語訳
(5)雇用証明書
人事室で準備。スペイン語訳
(6)無犯罪証明書
県警察本部の鑑識課で発行。申請に以下の書類が必要。指紋を採取されるため、本人が直接出頭して申請する必要がある。採取した指紋は、全国の警察署に配布され、犯罪歴がないことを確認された後、約10日で証明書が発行される。これは、密封されており、そのままアルゼンチン大使館に提出する。開封したら無効となる。発行された証明書は、郵送はしてもらえないので、本人または代理人が県警本部まで受け取りに行く必要がある。代理人が行く場合は、委任状が必要であり、委任状は、申請時に県警本部でもらう。
1)戸籍抄本
2)住民票
3)パスポート(申請時に見せるだけ。)
4)手数料400円(県の収入証紙で支払い。銀行で購入可能。)
5)証明書の発給を必要としている事実が確認できる書類。
愛媛県警では、アルゼンチン大使館への申請書の写しを要求された。アルゼンチン総領事館のホームページにTemporary Work Visa の申請フォームがあるので、それを利用して、自分で申請書を作成して、そのコピーを提出。実際は、その内容をスペイン語で記載したものを本国で提出するので、原本ではないが、県警は、証拠書類となるものがあればいいので問題なく受理された。
(7)健康診断書
2005年9月から不要となった。
(8)写真
右肩を前に45度方向を向いた写真。かつら、メガネをはずし、4cmx4cmx4枚。
(9)アルゼンチンで申請した許可証
1項で申請後、許可証は密封して渡されるので、日本に持ち帰り、そのままアルゼンチン大使館に上記書類と一緒に提出する。開封すると無効になる。
3.実情
http://www2.gol.com/users/arurioji/visasjp.html
在東京アルゼンチン総領事館ホームページ
このプロジェクトは、事務手続きはすべて自分でやらなければならない。世界各地にメンバーが散らばり、事務部門に、個々の手続きを補助する余裕が無い。
アルゼンチンは、90日間はVISA無しで滞在できるので、まずは出国し、この3ヶ月間の間に全ての準備を終える必要がある。しかし、何から手をつければいいか。そこで、上記のアルゼンチン総領事館のホームページが役に立った。
戸籍抄本、謄本、住民票は簡単に入手できるが、無犯罪証明書とは何だろう。犯罪だから、警察に聞けばわかるだろうと、新居浜市の警察署に電話したが、そんなものは聞いたことがないとのこと。それなら法務局かと、電話をかけたがわからない。そこで、県事務所に相談してみたがやはりわからない。あきらめかけたところ、人事部より、県警のホームページに要領が書いてあるとの情報、やっと、事務方が役に立ってくれた。
県警に直接電話し、要領を確認後、必要書類をそろえて申請に出かけた。指紋を採られるのは気分のいいものではないが、最近は、コンピューターで写真読み込みのため、手を汚す必要はない。手続きが終わり、書類を郵送してくれと言うと、それは出来ないとのこと。本人に直接手渡すという。といわれても、もう出国の日程は決まっているし、受領のしようがない。そこで、委任状を作成し、会社の人事担当者に取りに来てもらうことにした。
次に、出国前にやっておかなければならないのが、健康診断。しかも、アルゼンチンの場合は、日本で3箇所の指定病院しか認めていない。仕方なく、新居浜で海外赴任用の人間ドックを受けたばかりなのに、また東京の聖路加国際病院で出国の前日に健康診断を予約した。当日、検便、検尿と事前準備が面倒だった割には、胃の検査も無く、簡単な健康診断で、約3万円も取られた。ぼったくりもいいところだ。たぶん、ほとんどがスペイン語翻訳に使われるのだろう。(8月に受診し、翌月から不要になった。VISA申請は10月なので、結局役に立たなかった。
現地には、まず90日以内で長期出張の形で出発した。
出向先の会社の総務担当者が、我々プロジェクトメンバー(日本人、アメリカ人、英国人、アラブ人等)のVISA申請を一手に引き受けてくれ、申請手続きも無事完了した。
ところが、本社より、写真が必要との事。それも、右肩を前にした45度方向からの写真で、4cmx4cmのサイズという面倒な要求なので、アルゼンチンのビザなら、アルゼンチンで撮るほうが要領がわかっていていいだろうと、日本人赴任メンバー4人で写真撮影に出かけた。
写真館のお嬢さんは、さっさと写真を撮り、4枚でいいのに8枚セットだと言って、ひとり13ペソ(約500円)払った。ところが、サイズは4x3.5cm。要求と違うと言うと、「私は、大使館に勤めていたことがあるので、そのサイズで問題になったことはありません。」と自身満々。さすが、現地は要領を知っていると半信半疑ではあるが納得して帰った。
それを東京本社に連絡すると、在日アルゼンチン大使館に確認したら、4cmx4cmしか受け付けないとの事。さすがお役所仕事。たぶん、担当者は日本人だろう。仕方なく、一週間後、別の写真館に出かけて、こんどは4x4cm4枚を撮影した。申請のときは、試しに4x3.5cmの最初に撮ったものを持っていってみよう。
出国前、内示を受けて約2週間で全ての国内手続きをすませ、必要書類はすべて東京の人事部に保管してもらうことで出張したが、今回帰国して、どの程度でVISAが入手できるか。担当によると、3日~1週間というが、一週間後にはまたブエノスアイレスに出発予定のため、時間的な余裕がほとんど無い。過酷なスケジュールだ。
行ったり来たりだけでも大変みたい。
一つのプロジェクトにかかる予算が大きいのも仕方ないのかも知れないですね。