禁煙と挫折と政治と

禁煙を目指すブログのはすが、政治の話が多くなってます。禁煙は失敗と再チャレンジを繰り返し継続中。。

安倍総理の辞任 その2

2020-08-31 10:02:24 | 日記
時間が空いてしまいましたが、前回に続いて安倍総理の辞任に関する私なりの意見を書こうと思います。



前回、安倍総理の辞任そのものよりも気になった事が2つあると書きました。


それは辞任表明前に安倍総理が語った「安全保障」と「コロナ対策」のことです。




・「安全保障」について

辞任会見の前段で、安倍総理は「北朝鮮のミサイル開発について」語りました。

その中で、

「攻撃を受けることを甘んじて待つ事が正しいのか」

と発言し、敵基地攻撃能力の保有をほのめかしました。


イージスアショアの頓挫後、敵基地攻撃能力の保有について議論されている事は承知していますが、総理大臣が自ら肯定的に発言するのはこれが初めてだと思います。


憲法9条を根底から覆すこの発言は、辞任会見の影に隠れてほとんど取り上げられていません。


私は9条を絶対とは思っていません。

しかし憲法に明記している以上、それを飛び越えて先制攻撃を容認する発言を総理大臣がするのは異常だと思います。
しかも自身の辞任の前段で発言するなど言語道断と感じます。





・「コロナワクチン」について

安倍総理は「国民全員分のワクチンを確保する」方向で進めると明言しました。そしてその財源は第二次補正予算の予備費であると。



先日、香港で既に新型コロナに感染している患者が別タイプの新型コロナに感染した事が確認され、大きなニュースになりました。


その意味は「ワクチンを投与しても別タイプの新型コロナは防げない」という事だと思うのですが。。


この状況で、辞めていく人間が国民全員分のワクチンを確保する約束をする必要がどこにあるのでしょうか?



しかも財源は第二次補正予算の予備費。


10兆円もの予備費で、

「政権に白紙手形を与えるのか」

と議論を呼び、野党提案で

「半分は国民への補償に使う」

と約束したお金です。



1億2000万の国民全員分のワクチンがいくらかかるのか分かりませんが、かなりの高額となるでしょう。果たして予備費をどれだけ使う事になるのか、、?


ワクチンの効果自体が危ぶまれる今の状況で、なぜ新総理の判断の前に決める必要があるのでしょうか??





この2つの重大な「前段」発表の後、安倍総理は自身の辞任を表明しました。

案の定、世間は辞任と次の総理の話題でもちきりになり、この2つの「前段」発表についてほとんどスルー状態です。


これから辞める人が、なぜこのような重要な案件を決めるのか??


安倍総理の体調よりも、次の総理よりもはるかに重大な問題と感じるのは私だけでしょうか。。








安倍首相の辞任会見 その1

2020-08-29 11:50:32 | 日記
昨日、安倍首相が辞任表明しました。

私としては3つのことが非常に気になったので、その3つの事を書いてみます。



気になる点その1、

なぜ「首相の体調」は極秘なのか?



6月頃から潰瘍性大腸炎が再び悪化し、現在は新しい薬が効いているけれども、今後万全を期して政務に当たれるかわからない為、という説明でした。


体調不安がある以上は辞任はやむを得ないでしょうし、総理の重責を離れて回復に専念する方が良いと思います。


それでも「体調不安」という一個人の理由で、このコロナ禍の中で「総理大臣」という日本のトップを辞める以上、批判を受けるのは当然だと思います。


しかも安倍総理の場合は前歴があります。第一次安倍政権で全てを放り投げて突然辞任表明した事は今でも鮮明に覚えています。


その前歴がある以上、自身の持病については公にしていく事が安倍総理にとっては大事な責任であると私は思います。


それが、今回「持病が悪化したのは6月頃」と安倍総理は言いました。


6月から今までずっと、自身の体調について全く触れなかったのはどういう理由なのでしょうか?

7月からのコロナ再拡大の最中も、体調不良であったために表に出なかった?

それは一国の首相としてあまりに無責任ではないでしょうか。


「総理大臣の体調はトップシークレット」


という話をよく聞きますが、戦時中ならともかくこの民主主義の時代に、前歴のある総理大臣が自分の体調を隠す事にどんな理由があるのでしょう?


私には「政治的思惑」「党利党略」という理由しか思い当たりません。



安倍総理の体調不良による辞任を批判した人はみな大バッシングされているようですが、私は辞任したことよりも「体調不良を隠していたこと」の方が無責任だと思います。


また辞任発表のタイミングについて、

「コロナ再拡大が収まってきた今しかない」

と安倍総理は言いましたが、今本当に収まって来ているのか、まだ誰にも明言できる状況ではないし、なにより

「このタイミングで収まる気配がなかったら」

安倍総理はどうするつもりだったのでしょうか。





気になる点その2、

安倍政権が達成したこと



会見の中で安倍総理は、

「この7年間で多くのことを達成し、また達成できなかったこともある」

という風に言い、「達成出来なかったこと」として

・北朝鮮の拉致問題
・ロシアとの北方領土問題
・憲法改正

などを挙げました。


そして「多くの達成したこと」については何も触れませんでした


みなさんは「安倍政権が達成したこと」に何を挙げますか?



恐らく1番多いのは「デフレ脱却」「アベノミクス」だと思います。

そのアベノミクスについて総括した記事をニューズウィーク日本語版が書いています。



選挙で選出した議員達がルールに乗っ取り内閣・国会を運営した結果である以上、私としては「罪」と断罪するのはどうかと思いますが、、

この記事に書かれていることは非常に的確に「アベノミクス」を説明していると思います。ぜひ記事を読んで見てください。


この記事を読んで頂いた上で、

「そんなことはない、アベノミクスは大成功だ」

と反論出来る人はいるのでしょうか。


その他達成したこと、となると「公文書の隠蔽・改竄を可能にする道筋をつけた」ということでしょうか。。





気になる点その3、

批判による辞職にならなかった


上で書いた 公文書隠ぺい・改ざん に繋がる事ですが、今回「批判による辞任」とならなかったことで、次の政権も「安倍政権に習う」事が許されることになったと思います。

安倍政権のやり方は、良くも悪くも「内閣・政権・党にとって良い、ラクなやり方」なので、誰が次の総理大臣になっても安倍政権のやり方に沿って運営するのは当然となると思われます。


唯一、以前から安倍政権を批判していた石破さんだけが安倍政権とは違う運営をする可能性がありますが、次の総裁選について

「党員投票はしない」

との噂が既に出ています。議員投票主体となれば、石破さんには勝ち目はありません。


はたしてどうなるのか、、





おまけ、実は1番気になる点

実は昨日の会見で1番気になったのは安倍総理の辞任発表ではなく、その前に話した2つの案件の方が気になりました。

長くなったので、この2つの事は次回書きたいと思います。








総理の仕事

2020-08-20 00:10:17 | 日記
安倍総理が不休で働き続けている、と擁護する声が多く聞かれます。



麻生財務大臣:

「147日も休まず働いている、147日休まず働いた事のない人がとやかく言うな」

←会社勤めで147日休み無しは法律違反なので、会社員は誰も口出し出来ない事になります。
「勤め人風情がとやかく言うな」という事でしょうか?

それに会社経営者とかなら147日休み無しはけっこういるのでは?それだけ金策など走り回ってもダメで倒産してるんじゃないでしょうか。


そもそも国を担う総理大臣なのだから、そんなに休みを取らずに働いてはいけないと思います。国のトップがそんなだから休日出勤もサービス残業もなくならないわけです。

激務である程メリハリをつけて仕事と休みを両立させるのは、責任ある仕事をする人の大事な資質だと思いますが。。


とはいえ、安倍総理の場合1日のうち1時間くらい官邸にいるだけの日がけっこうあるので、「休みなし」と言えるのかそもそも微妙ですが、、





金子恵美氏:

「総理大臣は見えない仕事もいっぱいある。それをわかって欲しい」

←この世界的な非常時に国のトップが見えない仕事に忙殺されるようなら、それはそもそも仕事の機構自体に問題があるのでは。

どこの国の首相/大統領でも、非常時は表に立って国民に状況や今後の方針を自ら説明するのがトップとして最優先の仕事のはずです。

感染第二波とも言われる現状に、「見えない仕事が多いから」会見も開かないというのなら、その「優先すべき見えない仕事」がどんなものか説明して欲しいものです。



全体的に安倍総理に「同情」するような意見や「こんなにがんばってる」という感情論的な擁護が多いです。

「どれだけがんばってるか」というのは学校では評価されても社会では評価されません。

結果があったうえでその努力もプラスアルファされて評価がついてくるものだと思います。


安倍総理の場合はどんな結果があったでしょうか??


「結果はある」と言うならば、今の社会に蔓延する不安や混乱は何なのでしょうか。



安倍総理が検査

2020-08-17 11:54:06 | 日記
安倍総理が検査のために病院に入った、というニュースがありました。

昨日は自民党の甘利さんが安倍総理の体調を気遣う発言をしていました。



このニュースに対して同情も何も感じないのは私だけでしょうか?


一部では安倍総理の激務とか、一国のトップとしての重責とか言われていますが、安倍総理が「一国のトップ」として責任を何か果たしているでしょうか。


政権内の取りまとめも出来ておらず、国の行く先を左右するような決断はほとんどしていない。

コロナ初期こそ「一斉休校」という決断をしましたが、決断というよりも「勝手に決めた」だけで、発表から僅か3日後から休校という根回しのなさで政府内も学校関係者も保護者も生徒達も、皆が勝手な決断に振り回されました。

6月にコロナが収束傾向を迎えると、何が理由で収束してきたかわからないままなのに「日本モデルの成功」を謳った後は表に出ず、その後の再拡大、Gotoキャンペーンの混乱にも全く関与せず

「首相動静」を見ても深夜まで対策に追われるようなことはほとんどなく、休日は数十分の会議をやる程度。


これのどこが「激務」なんでしょうか?



擁護発言をした甘利さんなどは献金疑惑について何も明らかにせず、自ら説明もしないまま勝手に党要職に返り咲き、今では重鎮気取り。


この人達にどうやって「尊敬」や「理解」、「同情」をすれば良いのでしょうか?


どうせ総理など会見も何もしないのだから、勝手に入院でもしていれば良いと思います。

あんな総理がいなくても、お飾りで総理として存在していれば現場で働く人達は誰も困らないのではないでしょうか。



新型コロナと格差について

2020-08-14 10:23:32 | 日記
ここ数年「上級国民」というワードがちょこちょこ聞かれます。

最近では立川志らくさんの発言が「上級国民」と指摘され話題になっています。




発熱があり、PCR検査を受けて翌日には「陰性」だったことを説明した際に

「そんなに早く検査できるのは上級国民だけ」

と指摘されたのが始まりでした。



その指摘に対する志らくさんの答えは

芸能人や有名スポーツ選手はかかりつけの医者がいる。大企業なども提携する病院があるので、別に上級国民というわけじゃない」

というものでした。




この回答が火に油を注ぎ、

「それこそが上級国民だろう」

と更に批判が集まりました。




それに対しても、

「持病があって通っている医者がいて、その病院が検査対応していただけ」

「検査対応していなかったら、検査出来る病院を紹介してもらえる。」

「かかりつけの医者を持っている事が重要」

※ホームドクター制のことも言ってましたが、「かかりつけ医者」と「ホームドクター」の違いがわからず、発言の意味がわからないので割愛します




、、ツッコミ所満載だと思うのは私だけでしょうか??



最初に例えで出している

「芸能人」

「有名スポーツ選手」

「大企業」

これこそ上級国民と言われる人達です。


お金もしくはステータスがあり、だからこそ良い医者や病院を紹介してもらえる。




以前、ウチは子供ができず都内の某有名クリニックで不妊治療を受けた事があります。

「一般人」窓口は非常に込み合い、朝は開院待ちの行列に並び、それでも2時間〜3時間待ちはザラでした。


後で知ったのですがそのクリニックは有名人の受診も多く、「一般人」とは別の入口があり、院長や腕の良い医者は全員有名人の治療しかしないそうです。


極端な例ですが、これが志らくさんの言う

「芸能人やスポーツ選手のかかりつけ医」

なのだと思います。




そして「検査出来る病院を紹介してもらえる」との発言ですが、これも「上級国民」の発想だと思われます。



我々「庶民」もかかりつけ医は持っています。多くは近所の町医者やクリニックでしょう。


私の場合、子供がまだ小さいので5月〜8月までの間に39度以上の発熱が3回ありました。


かかりつけの小児科で見てもらい、毎回「3日発熱が続いたら保健所に連絡して検査するか相談しよう」という判断でした。

直近の8月はじめの発熱は3日で下がらず、再診すると血液検査・レントゲンをして、

「症状からも新型コロナではない」

と診断してもらい、結局検査はしませんでした(翌日熱は下がりました)。



これが「庶民」の現実だと思います。


希望しても即検査とはならず、検査必要となっても「まず保健所に連絡」です。

※東京では医師会が40ヶ所以上の「検査会場」を開いているので事情は違うかもしれませんが、それすら「地域間格差」だと思います。


やはり「即日PCR検査を受けられる」というのは上級国民と言われてもしょうがない気がします。




そしてそれよりも重要なのは、私のような庶民にとってPCR検査は

出来れば受けたくないもの

だということです。



これは私だけの考えかもしれませんが、正直に書いてみようと思います。



もしも検査を受けて「陽性」となったら無症状であっても

2週間の隔離

となるでしょう。



その間の仕事はどうなる??



妻は時給制のパートなので最低でも2週間分の給料がなくなります。それどころか辞めることにすらなりかねません。

私は正社員ですが零細企業で業績もコロナの影響を大きく受けているので、2週間も私が休んだらヘタしたら倒産するかもしれません。


休業給付金がありますが、妻の勤め先も私の会社もちゃんと申請するのかわかりません。
※もしかしたらちゃんと補償されるのかもしれませんが、制度が複雑なので確信が持てません。


それだけでなく、子供達が2週間も外出禁止でいられるか。大人はともかく好き嫌いの多い子供達の食事をちゃんと用意出来るか、、


心配の種はきりがありません。


診てもらった小児科の先生はとても良い先生で、そういう「庶民の事情」も考慮して血液検査やレントゲンなど出来る限りの事をして検査を避ける方向で診てくれたのだと思います。





これは感染拡大防止の視点からすれば

いけない事

だと分かっています。



感染拡大防止のためには、今の状況で発熱があれば

「検査してください」

とこちらから頼まなくてはならないと思います。志らくさんと同じように。



志らくさんは自身の正義感や責任感から検査を受ける事を選んだのだと思います。

それは正しく、素晴らしいことです。



でも、もし陽性だった時に

芸能界に復帰出来ない

としたら、それでも検査を受けられたでしょうか?




検査を受けても受けなくてもコロナに感染したら感染しているのに、

感染している

と検査結果が出たら自分と家族の人生が終わってしまうかもしれない。


だとしたら「検査を受けない」という方を取ってしまうのはやむを得ない事ではないでしょうか。。



経済的な問題で検査を受ける事を躊躇する、というのは世界的に起こっている

「コロナが炙り出した格差問題」

なのですが、日本ではそのことがまだ十分認識されていない気がします。

次回はそのことについて掘り下げて書いてみようと思います。