晴天。朝から暑かったです。遠出するつもりでしたが、急激な気温変化に体がついていけないのと、明日はまた病院に行く予定もあることから、今日は家でおとなしくしていることにしました。病院で熱中症まで診てもらうことになるのではシャレになりませんからね。
晴天高温のおかげで洗濯物がよく乾いたのはありがたいです。。夕方になってから(西日がきつくて)久しぶりにサーキュレーターを稼働しました。
で、家でEテレ【日曜美術館】の本放送を観たり、昨日またそれ以前に録画したTV番組をいろいろ観たりしました。
午後はなぜかテレ東の『不倫調査員片山由美』なんてものも観たり。山村美紗さん原作ということですが、事件関係者が被害者も加害者もその他の登場人物もほぼもれなく身勝手で不快な人ばかりでげんなりしました。
夜はいつものように大河ドラマ『鎌倉殿の13人』視聴。サブタイトル「仏の眼差し」。
あっと言う間の奥州平定。そろそろ京の後白河院に揺さぶりをかけたい頼朝。義経を死へと追い詰めたことで自責の念にかられ続ける義時。なぜか法皇様に気に入られつつも、あっさり帰って来た時政。
その時政とりくの間に嫡男(後の政範)が生まれ、その祝いに一族が全員集合する。娘の夫である畠山重忠、稲毛重成なども。そしてこのたび義時の異母弟・時連として本役の瀬戸康史さんも登場しました。
和気藹々とした顔合わせに、比企家に負けず今こそ北条家を盛り立てるべきと檄を飛ばすりく。そして政子の子であり時政の孫に当たる大姫は、自ら「葵」と名乗り、まじないや魔除けに傾倒していた。厨二病とか不思議ちゃんとかではなく、義高を失ったトラウマが癒えていないことを感じ、不安を覚える義時。
その頃、義時の妻・八重は戦争で孤児となった子たちを集めて養育していたが、このたび初登場の八田知家(市原隼人さん)から新たに託された「鶴丸」も引き取ることとなる。母が自分より彼らばかり大事にしているのではないかと不安がる金剛に「あなたがいちばん大事」と言い聞かせる八重。
今は義時の妻として幸せな八重に対し、頼朝が何とも嫌な感じの「元カレ」ムーブをかまし、義時にも「金剛は自分の子かもよ?」的マウントを取るシーンもありましたが(しかも政子の目の前で)、二人の仲が揺らぐことはありませんでした。
さて、時政は北条の本拠地である伊豆に願成就院を創建。義時、時連も伴うが、そこに安置する阿弥陀如来像を作った仏師こそ、かの運慶。権力ある者におもねることなく、と言って反逆するわけでもない、フランクで飄々としながら誇り高いアーティストを演じる相島一之さんが、実に良かったです。
しかし、その義時が伊豆にいる間に、鎌倉では悲劇が……
八重に連れられた子供たちが川遊びをしている時、鶴丸が川の中に取り残される。かつて頼朝との間に設けた千鶴丸が川で殺された(善児に…)ことを思い出した八重は、夢中で川に入って救出するが、三浦義村に鶴丸を託したところで力尽きてしまう。
八重が行方不明と知らされた御所では、頼朝の命で御家人たちが捜索にあたり、全成も祈祷を捧げるが、やがて政子の許に仁田忠常より悲しい報せがもたらされる。
同じ頃、義時は願成就院で阿弥陀如来像を眺めつつ、「妻が息子の寝顔を見ている時の顔を思い出す」と、運慶としみじみ語り合っていた——
と、決定的な悲劇と共に、頼朝の言動、大姫の病みっぷり、りくの野心などがちりばめられるように描かれ、何とも言えない不安や不穏さをかき立てます。救いは運慶さんくらい。かの阿弥陀如来像は、運慶の母にも面ざしが似ていたそうです。最後の最後にサブタイトルが刺さる展開でした。
大河ドラマの後はEテレの【古典芸能への招待】。鎌倉殿に合わせてか、国立文楽劇場から源平物二つ。まず『義経千本桜』から「河連法眼館」。歌舞伎で言う「四ノ切」、狐忠信のくだりです。人形ならではの変化(へんげ)の様が面白い。言わずと知れた人気演目ですが、文楽で観るのはもしかして初めてかもしれません。最後は人形遣い(勘十郎さん)ごと宙乗りするのに驚きました。
続く「嬢景清八嶋日記」は途中までしか観られなさそうです。