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映画・舞台の感想や俳優さん情報等。基本各種メディア込みのレ・ミゼラブル廃。近頃は「ただの日記」多し。

ヒューヒュー!・166 ヒュー・ジャックマン"OZ"を語る

2006-03-03 12:42:56 | HJ・The Boy From Oz

まだまだ上がる、豪メディアにおけるヒュー・ジャックマンのインタビュー。
今回は The Advertiser で、"The Boy From OZ" について語っています。

『オーストラリアの田舎から出て来たゲイの少年が、世界的に有名なポップ・スターとなったように、"OZ"はオーストラリア産ミュージカルとして最も成功を収めた。
ピーター・アレンは史上最高の歌い手でもダンサーでもなかったが、ニューヨークはラジオシティ・ミュージックホールで入場者数の記録を打ち立て、"OZ"はプロットが貧弱だとか独創性に欠けるとかいう批判に打ち勝って、ブロードウェイに進出した初のオーストラリア・ミュージカルとなっただけでなく、ブロードウェイを制したのである。』

という前置きの後、それを成功に導いたのはやはり主演ヒュー・ジャックマンの力によるものだと述べ、ヒューとこの作品との関わりが語られます。

『ジャックマンがこれに出ることを決めた時には、ハリウッドの重役連もエージェントも仰天した。既に何本かのヒット作に出演し、ウルヴァリンでアクション・スターとしての地位も確立、X-2の公開も控えている時期とあって、誰もが止めたが、彼の決意は揺るがなかった』

でも、1998年、豪でこのミュージカルが初演された時、実はヒューにも出演のチャンスがあったのに…というのは初耳でした。
しかし彼は、二度目のチャンスがあるだろうという自分の直感を信じていたし、役者というものは、それが自分のところに「来る」機会は逃さないものだとか。

ともあれ、せっかくハリウッドでの映画の仕事も順調に行き始めている時期に、成功の見込みがあるかどうかも判らない、無名の豪州産ミュージカルでホモセクシュアルのシンガーを演じるなどというのは、キャリア上の自殺行為とさえ思われたそうです。

「(ハリウッドの)因習的な常識からは考えられないことだったんだろうね。これが成功を収めた後で、いろんな人から『あのとき君は気が変になったかと思った』って言われたよ」
「はっきり言うけど、別に金のためにした仕事じゃない。時期的に見て、映画の方のキャリアにプラスになるようなことでもなかったしね。でも終わってみれば、僕の映画俳優としてのキャリアにとって、信じられないようなことが起きていたんだ。ウッディ・アレンが一緒に仕事しようと声をかけてくれたし("Scoop"のこと)、 ダレン・アロノフスキーが会いに来て、その後すぐ"The Fountain"をやることになったしね。スピルバーグも、何か一緒にやりたいね、と言ってくれた。そういう話は他にもいろいろあるんだ。結局"OZ"のおかげで、それまでと違うポジションを得た訳だから、皮肉と言えば皮肉だよね」

で、上記の1998年オーストラリア・プロダクションと彼の関わりですが、今回もプロデューサーであるベン・ギャノン氏が、当時、オーディションを受けてみないか?と声をかけてくれたのに、その時には断ってしまったとのこと。
なぜなら、その頃はミュージカルの仕事が続いていて「劇場に閉じ込められているような感じだったからね」。
しかし、後になって実際にトッド・マッケニーの舞台を観て、「僕は間違っていたよ」とデボラさんに話したそうです。

一方で、このミュージカル自体はアメリカでは随分と酷評された訳で、それについては
「僕だって不安だったよ。みんなこれを好きになってくれるかな?とかオーストラリアの話になんて共感してくれるんだろうか?とか。だって、これが世界一すごいショウビズ・ストーリイって訳じゃないからね」
と言っているそうです。

ただヒューの演技の素晴らしさだけは、衆目一致して賞賛の的となり、言うまでもなく彼はこれでトニー賞を受賞し、インペリアル・シアターの入場者記録を塗り替えた訳です。

そして、今回の豪公演が「アリーナ・プロダクション」という形になったのは、通常の劇場公演では、かなりの期間上演しないことにはペイしないと判っているから、ということですが、これは、それこそ映画の仕事も順調な彼のスケジュールその他を考えると、やむを得ないことだったのかも知れませんね。
「このショウを上演する理由は、とにかくオーストラリアのお客さんに、ブロードウェイで絶賛された公演をどうしても見てもらいたいっていう気持ちだけなんだ」

とは言うものの
『一説によれば、ロックスターとは俳優になりそこねた人たちだとか。そして、逆もまた真なり。ジャックマンも、今回のアリーナ・プロダクションには個人的な夢を実現したいという願望が多少なりともあったと認めている。
「僕の奥さんに言わせれば、僕は人気がある大根役者っていうだけのことだって。きっと僕の中には"なりそこねたロックスター"な部分があるんだよ」』

その後、話題はデボラさんとのことになりますが、例によって大のろけ…というより、この人本当に大丈夫?と言いたくなるくらいの依存ぶりが明らかに!
どんなことでも話し合うし、演技にしても、いつもセットで通しで見て貰うとか…
また、仕事が増え、それに伴って人気が出ることは、厄介なことでもあるそうで、
「おびえたり、傷ついたり、ナーヴァスになったりしても、デボラがいてくれるだけで大違いなんだ。彼女はそこにいるだけで、僕の心の支えになってくれる」

この後もご家族のことや公演のこと(オリジナルのスクリプトとアリーナ・バージョンの異同等)にちょっと触れて、記事は終わりますが、いやあ、(或る程度は知ってたけど)なんかすごいご夫婦ですねえ…
ちょっと通常の夫婦愛とも違う気がしますが、まあ何が「ノーマル」かなんて、それこそ夫婦や家族によって異なるものだとも思います。

あと、記事の初めの方の文章によると、「素顔はスクリーンで見るよりもっとハンサム」なんだそうですよ。
自らの成功にも影響を受けていない風で気取りがなく、オープンでチャーミングで、知的で弁が立つけど、それがまた自然な感じで……
と、やっぱり彼を語ると、プロの記者さんでも「絶賛タイム」「絶賛モード」にはいってしまうんですね。
確かに外見も性格もいい人なんでしょうけど、やはり私は(ずっと前にも書きましたが)、彼の存在そのもの、「ヒュー・ジャックマン」という人格そのものが面白いです。

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