オーストラリア最大の映画賞である Australian Film Institute Awards のノミニーが発表になりました。
「豪映画史上ナンバーワン大作」とのふれこみであったバズ・ラーマン監督、ニコール・キッドマン&ヒュー・ジャックマン主演『オーストラリア』は、主要な賞の候補とはなりませんでした。
正直言ってそれも仕方ないか…と思いますが、それでも、音響賞、作曲賞、プロダクション・デザイン賞、衣装デザイン賞、そしてブランドン・ウォルターズくんが助演男優賞と、5部門でノミネートされています。まあ、このへんが妥当なところでしょう。
オーストラリアの主なニュースサイトでも勿論取り上げられていますが、なぜかインド版ロイターの記事が最も読み易かったので──
Baz Luhrmann's Australia snubbed in home film awards
一方、最多14部門でノミネートされたのが、ロバート・コノリー監督、アンソニー・ラパーリア主演『Balibo』。
上記ロイター記事にもあるように、1975年インドネシア軍による東ティモール侵攻の取材中、命を落とした5人の豪TVクルーと、それを追うジャーナリスト(これがラパーリアの役)の実話を元にした作品で、開催中の第53回ロンドン映画祭でも高い評価を得ています。シネマトゥデイ記事よりどうぞ。
命を落とした5人のジャーナリストに政府は何もせず…映画祭ナンバーワンとの声も!『バリボ』─ロンドン映画祭
だかつさんの「うろんな主 blog版」もご参照下さい。
さて、このロバート・コノリー監督、デイヴィッド・ウェナムの親友としても知られ、ファンの間では「ロブくん」と親しまれています なので、『Balibo』製作前には、もしかしてデイヴィッドも出るんじゃないかな?などと一部で囁かれていました。
それは叶いませんでしたが、当ブログのここでお伝えしたように、オーストラリアに於けるもう一つの大きい映画賞 IF Awards の司会を今年はデイヴィッドが務めるそうですし、あちらでも各賞にノミネートされている『Balibo』に(デイジーの?)花を添えてくれることでしょう。
AFI Awards 公式サイト
どの部門みてもBaliboが挙がりまくっているのにたまげました。いや、これほどまでとは。それだけ熱い作品なんでしょうね。日本語環境で観たいなあ。
AFI Awards長編映画のノミネーションエントリー規定が、興行劇場公開作だけから、劇場公開がなくても1000枚以上のDVDリリース作でもOKと広がってるところに時代を感じます。DVDソフトや再生環境のクオリティが向上&ご家庭にも普及していることもありますが、もしかして豪州でも劇場公開シブくなってんでしょうか。