昨日今日と娘と共に(また)池袋に一泊して、東京藝術劇場でミュージカル『蜘蛛女のキス』東京千穐楽を観て来ました。詳しい感想はいすれまた……書けたらいいなと思います。
初見ではマヌエル・プイグの原作ほどの衝撃はないな、と思いましたが、本日は観た場所が前から2列目だったこともあり、役者さんの演技にも感情移入できたからか、随所で泣いてしまいました。石丸幹二さんのモリーナが可憐で可愛くて、可哀想なんだけど「あたしは可哀想なんかじゃない」と思っての最期だったかと思うと、なお愛しくて……
「鬱作品」と言う人もいますが、鬱と言うよりただひたすら悲しい作品だったと、娘と話しました。
新宿から初めて《京王ライナー》に乗って帰り、降りてから晩御飯を食べて、娘と別れてバスで帰宅。
大河ドラマ『青天を衝け』にはどうにか間に合いました。
渡米してルーズベルト大統領と面談するなど、日本を代表する財界人として国際的にも名が知られるようになった栄一。しかし日清戰争、日露戰争の勝利を経て、政治とカネだけではなく「戰争とカネ」の問題ものしかかって来ます。民衆の不満も爆発し、栄一自身たびたび標的とされることに。
その心労もたたってか、インフルエンザに感染した栄一。生死の境を彷徨い、長男・篤二を後継者に指名——したりもしますが、見舞いに来た慶喜公から「死なないでくれ」と言われると、「みるみる回復」してしまうのでした。
その後、いよいよ慶喜公の伝記執筆に旧幕臣たちと共に着手した栄一は、鳥羽伏見の戦いのおりの将軍慶喜の真情、将軍職を去った後に蟄居隠棲を続けたその思いを、初めて知ることとなります。
「あの時の戦」と現在の戰争、攘夷志士を称してあわやテロリストになりかけた若き日の栄一や喜作と、たやすく暴徒と化す現在の民衆との対比や繋がりの描き方が巧みで、かなりの駆け足展開なのに、押さえるべきところはきっちり押さえています。
一方で「渋沢栄一の後継者」であることがやはり重荷になっている篤二の今後も気がかりです。
——と、こちらも駆け足な本日の感想でした。
大河ドラマの後は、いつもの如くEテレで【クラシック音楽館】視聴。ブロムシュテット指揮N響定期演奏会の3回目です。
更に、出発前にまとめておいた古雑誌を何回かに分けて集積所へ持って行きました。階段の昇り降りが運動になると言えば言えますが、疲れて帰って来た身にはこたえました。