第9話「母后の計略」
ものものしい雰囲気から始まって一体なんだろう…とか思ったら。
なんと、母后さまが息子スレイマンがいない間に、ヒュッレムを宮殿から追い出すために、
カスム師の息子に嫁がせようと考えてたのよー
い、いいの? 勝手にそんな事してもっっ
ヒュッレムは、ヒュッレムでスンビュルに「勉強を教えて」と言いながら心づけを渡してる。
ええ子じゃの~
マヒデブランのこういう健気な様子ってないのね。
嘆いているばかりで。
母后さまがね、バラ園に呼び出して、その花を摘ませるのだけど、その先にカスム師の息子が
コッソリと覗いているではありませんか。
これって、顔を見せて気に入らせようとしている…いわばたくらみ?
そして、何故か宴を催すのだけど、なんのための宴なのか全然分からないなぁ。
やる意味、あったのかしら?
ダイェに呼ばれて廊下で衝撃な命令を受けるのよね。
「奴隷と側女の身分から解放します。エディルネに嫁ぎなさい」
え、降嫁命令? 母后さまからの?
なかなか理解できないヒュッレム。
しまいには大騒ぎで抵抗してしまうのだけど…。
そりゃ、そうだよねぇ。
そこへ現れなければいいのに、やっぱり現れるマヒデブラン。
そして当然の如く、言い争いに。
自分の部屋に戻ったマヒデブランは、
「ロシア奴隷が何様よ」
と言い放っているのに対し、
「心がおびえているから、虚勢を張るのでしょう」
とギュルシャー。
…ギュルシャーのそういう所、ワタクシは好き。
だけど…。
「追放よ」
「泣こうがわめこうが出ていけ」
とやはり言い放つマヒデブランは嫌い。
お互いが嫌っているのだから仕方がないけれど。
つい先だって陛下から、「追放」とか「憎々しい」と言われていた事を、
もう忘れてしまったのかしら?
と、ワタクシは思いました。
翌朝、直接母后さまにも改めて降嫁を命じられたヒュッレムですが、
ここでとんでもないことを口走るのよね。
「出て行けない」
「嫁げない」
と何度も繰り返しているヒュッレム。
そして…。重大発表がっっ
「おなかに子どもが…」
そういった時の母后さまの驚きながら振り返った顔が、凄いっ。
そして、一同茫然。
「嫁がないための偽りなら、処罰は覚悟せよ」
「部屋に閉じ込めよ」
とか、母后は疑いの言葉をかけるんだけど…ちと酷いんじゃない?
素直に喜べないところもあるだろうけどね。
自分たちが蒔いた種をどう取り繕うか。
今回の話しはここでおしまい。
次の話がちょっとワクワクです。