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【記事】<浪江、双葉で9月開始 帰還困難区域初のモデル除染>福島民報 6 26

2013年06月26日 | 記事
浪江、双葉で9月開始 帰還困難区域初のモデル除染     環境省は25日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域内で初となるモデル除染を浪江、双葉両町で9月にも開始すると発表した。除染工程表で平成24、25年度で実施するとしていた帰還困難区域のモデル除染がようやく動きだす。除染の効果や手法、作業員の安全管理方法などを年内に取りまとめ、高線量地域での今後の除染の在り方を検討する。ただ、どれだけ低減できるかは不透明で、新技術の開発などが課題となる。   モデル除染の対象地域は【地図】の通り。浪江町は赤宇木(あこうぎ)地区の約8ヘクタール、大堀地区の約7ヘクタール、井手地区の約12ヘクタールで、住宅や農地、道路の他、住宅地の近隣20メートル以内の森林も除染する。双葉町は双葉厚生病院の4・2ヘクタール、ふたば幼稚園の2・6ヘクタールが対象となる。   5カ所とも東電福島第一原発に近く、年間積算線量が50ミリシーベルトを超えている。最も空間放射線量が高いのは浪江町井手地区の毎時約23マイクロシーベルトで、年間積算線量は100ミリシーベルト超。   これまでの国の直轄除染で一定の効果が認められた高圧水による洗浄や土の剥ぎ取りなど複数の手法で除染する。除染で発生する汚染土壌などは各地区に一カ所ずつ設ける仮置き場に搬入する。   ただ、帰還困難区域内の除染で線量がどの程度まで減少するかは不透明だ。環境省が田村市都路町の避難指示解除準備区域で行った除染では、除染前に毎時1・0マイクロシーベルト以上あった宅地の空間放射線量の低減率は56%だった。一方、農地の低減率は33%、森林は32%、道路は28%でいずれも約三割にとどまった。同省は事業者に対し、より効果的な新技術の提案なども求めていく。   帰還困難区域のモデル除染をめぐっては、環境省が24年1月に公表した除染工程表で24、25年度で実施するとしていた。しかし、除染手法や安全性確保のための協議が長引き、着手できずにいた。作業員の被ばく線量の上限は20ミリシーベルトとして実施する。   石原伸晃環境相は25日の記者会見で「住民は戻りたいと言っている。これまでの技術を集積し、次につなげるために検証する時期だ」と述べた。
 
浪江、双葉で9月開始 帰還困難区域初のモデル除染

 環境省は25日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域内で初となるモデル除染を浪江、双葉両町で9月にも開始すると発表した。除染工程表で平成24、25年度で実施するとしていた帰還困難区域のモデル除染がようやく動きだす。除染の効果や手法、作業員の安全管理方法などを年内に取りまとめ、高線量地域での今後の除染の在り方を検討する。ただ、どれだけ低減できるかは不透明で、新技術の開発などが課題となる。
 
 モデル除染の対象地域は【地図】の通り。浪江町は赤宇木(あこうぎ)地区の約8ヘクタール、大堀地区の約7ヘクタール、井手地区の約12ヘクタールで、住宅や農地、道路の他、住宅地の近隣20メートル以内の森林も除染する。双葉町は双葉厚生病院の4・2ヘクタール、ふたば幼稚園の2・6ヘクタールが対象となる。
 
 5カ所とも東電福島第一原発に近く、年間積算線量が50ミリシーベルトを超えている。最も空間放射線量が高いのは浪江町井手地区の毎時約23マイクロシーベルトで、年間積算線量は100ミリシーベルト超。
 これまでの国の直轄除染で一定の効果が認められた高圧水による洗浄や土の剥ぎ取りなど複数の手法で除染する。除染で発生する汚染土壌などは各地区に一カ所ずつ設ける仮置き場に搬入する。
 
 ただ、帰還困難区域内の除染で線量がどの程度まで減少するかは不透明だ。環境省が田村市都路町の避難指示解除準備区域で行った除染では、除染前に毎時1・0マイクロシーベルト以上あった宅地の空間放射線量の低減率は56%だった。一方、農地の低減率は33%、森林は32%、道路は28%でいずれも約三割にとどまった同省は事業者に対し、より効果的な新技術の提案なども求めていく。
 
 帰還困難区域のモデル除染をめぐっては、環境省が24年1月に公表した除染工程表で24、25年度で実施するとしていた。しかし、除染手法や安全性確保のための協議が長引き、着手できずにいた。作業員の被ばく線量の上限は20ミリシーベルトとして実施する。
 
 石原伸晃環境相は25日の記者会見で「住民は戻りたいと言っている。これまでの技術を集積し、次につなげるために検証する時期だ」と述べた。