蘭々のブログ

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北原白秋

2016-11-06 12:47:42 | Weblog

ドラマ「氷の轍」の中にでてくる北原白秋の詩集『白金之独楽』の一編です。

 

<他卜我>

 「二人デ居タレドマダ淋シ 一人ニナッタラナホ淋シ、シンジツ二人ハ遣瀬無シ シンジツ一人ハ堪ヘガタシ」

 

「ふたりでいたれどまださびし ひとりになったらなおさびし、しんじつふたりはやるせなし しんじつひとりはたえがたし」

 

北原白秋が1914年、29歳で発表した詩集『白金之独楽』の一編。1885年生まれの白秋は、19歳で福岡県の現・柳川市から早稲田大学に入学するため上京し、早くから新進詩人として与謝野鉄幹の『明星』で活躍します。24歳で出版した処女詩集『邪宗門』、26歳で出版した第二詩集『思ひ出』ともに高い評価を獲得。ところが、28歳のときに隣家の人妻・俊子と恋仲になるというスキャンダルが発覚し、名声は一気に失墜します。その後、俊子とは結婚を果たすものの経済的に困窮。結婚生活も長くは続かず、翌年には早くも離婚に至ります。そんな中で発表されたのが『白金之独楽』です。白秋は自身の詩作を「色彩の強い印象派の油絵」と評しており、この詩からも人間の「矛盾」と「欠如」に対する哀愁を強く感じ取ることができます。



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