旅行、Travel の語源が Trouble っていうのを今回さらに再認識してしまった。
イタリア滞在3日目にフィレンツェからリビエラ海岸のチンクエテッレに向かう。
入り口の町 La Speziaまでは電車で約2時間。
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すんごい快晴で気温は30度近くあるし、乾燥した空気が肌を刺す。
チェックインには早すぎたので、荷物をおいて早速ビーチに行くことにした。
駅前すぐビーチの美しい町、Monterossoでパラソルとデッキを借りて、4時間ほど寝転ぶ。
ビーチに寝転んでいるアジア人は一人もいないのでジロジロ見られるが、慣れている。
サングラスをかけて現地人になじんでしまう。
それにしても、日に当たるとそれだけで体が疲れるのはなぜだろう?
ボ~っとした頭でホテルに戻る電車の中、日本の満員電車もビックリっていう状態に遭遇した。
めちゃくちゃウルサイ車内と暴れる子供....(これはまた後日ってことで)
さて、本題のピッツェリアでの出来事。
“Pizzeria rossa”だったかな? かなりピザの種類が多くて悩みながら、Monte Mareにする。
サーモンとフンギ・ポルチーニがのったピッツァ。
今考えてみると、スモークサーモンにポルチーニは全然合わないぞ。
でも太陽にやられた頭は「魚たべたい」「ポルチーニ大好き」それだけしか考えられない。
案の定、秋の収穫物ポルチーニはオイル漬けで香りゼロ、正直美味しくなかった。
ああもう11時だ、帰ろうっと。
「お勘定おねがいしまーす!」といってバッグの中をのぞく。。。10ユーロか。
ん? さ、さいふがない
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すられた?
いやこの短時間でそんなスキはなかったし、こんなヨレヨレの布袋からまさか....
ホテルに置いてきちゃったよ。 こんなこと初めてだわ、どうしよう....
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そうだ、携帯電話を預けておいて財布を取りに戻ろう。
(イタリアでは携帯電話は最低50ユーロはする)
席で説明すると周りの人に聞こえて恥ずかしいので、出口に向かった。
担当してくれていた、おそらく20才くらいの若い女の子に声をかける。
「実は、財布をホテルに忘れてきました。すみません。
取りに帰るので、この携帯電話置いていきますね。
『そんな、置いてかなくていいですよ』
「でも....ホテルはえーと、Firenze e ....なんだっけ?」
『フィレンツェ? だったら、私がおごります。安いし。』
「ええ?
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『だって、フィレンツェなんて遠いし』
「じゃなくて、Firenzeなんとかって名前のホテルでここから2分のとこだから、すぐに戻ります」
『OK! 今日じゃなくても明日でもいいですよ』 なっ、なんていい子なんだ! めっちゃ感激
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「すぐ戻ります。本当にありがとう!」
それにしてもまさかの「おごります」にはビックリした。
考えもせず言った、彼女。 こんな瞬発力は私にはないぞ。
バイトだとしたら時給は安いだろうし、月給をもらってても大したことはないだろうし。
もしかしたらオーナーの家族かもしれないけど、人がいいなぁ。
イタリアのことだから、10ユーロくらい計算が合わなくても許容範囲内ってこともありえる。
男性だったら別の目的も考えられるが、このケースは100%善意だった。
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大急ぎで財布を持って戻ると、彼女はニコニコしてとても可愛いかった。
後光がさしてマリアさまに見えたわ
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とても心が温かくなって気持ちがいいのでチップを多めに渡すと、
「Dai!!! そんなのはいいのに」と言っていた。
おそらく期待はしていなかったんだと思う。
イタリアではほぼ必ずCopertoというテーブルチャージがあるので、
チップは渡さないのが普通になっている。
特にピッツェリアでは私もチップは置かない。
この話をイタリアの友人にすると、
「日本人は正直で騙すことはないから、本当の話だと思ったんだよ。
イタリア人だと悪いやつも多いからそうはいかないかもね。」 だそうだ。
私は自分が日本人って言ってないし、中国人かもしれないのにね。
フランスに住む友達も、「フランス人だとそうはいかないね」 とのこと。
もちろん日本でも、おごるとまではいかないと思う。
本当にイタリアって面白い。
交通機関はいつも遅れるし、集団のウルサさは世界一だし、スリは多いし、
それでも、こういうことがあるからイタリア旅行は止められない。
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おっと、サッカー始まりそ。色んなお話し期待してます!
でも、いい娘でよかったですね。それに最初から信じてくれているなんて、すごい!
Raviola さんの人徳でしょうね。
ホント!いい話ですね。
異国でのステキな出会いや出来事には心洗われます
あぁ~いいなぁ~。マーヤもイタリア行ってみたい。でも高くて行かれない
やぶ猫さん、
是非イタリア一度行ってみてください。 日本とは何から何まで違ってていいですよ。
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いのうえさん、
今日はいのうえさんのように6時の早起きです。
やっぱり? にじみ出る人徳でしょうか!?
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マーヤさん、
一時に比べてユーロ高いですからね。
お金を持たずにイタリアで買い物できないのも悲しいですしね。でもコツコツためて、是非一度!
そーいや、確かに日本人て「正直」という評判がありますね。自分の経験を見ても、日本人絡みで金銭トラブルにあったことはほとんど無いし。(最近は黄信号か?振り込めサギとか)
振込め詐欺する犯人も海外で犯罪する度胸はないと思います。 言葉の通じない国での裁判と投獄は未知の恐怖がありますしね。
イタリアの通りで偽ブランド品を売る黒人の人たちは生活=命がけです。彼らは一体どこで寝泊りしてるんだろう....