たかちゃんが亡くなってから、
不思議な出来事があった。
1つは、
たかちゃんが亡くなって一週間過ぎのこと、
葬儀も済み、普通の日常がまた始まった頃。
近くのマンションの人で、
自宅の前の70台置ける月極め駐車場に車を停めていた、
私と同年代の女性が、声をかけてきた。
女性「だんなさん、歩けるようになってよかったですね。」
私「、、、」
私「夫は一週間前に亡くなったんですけど、、」
女性「、、、」
少しの間があってから
女性「昨日、だんなさんが駐車場に歩いてきたから挨拶したのに、、、」
顔を少し傾け、
女性は怪訝な顔つきで、
昨日を思い出していた様子だった。
うちでも、
ここの駐車を3台分借りていたので、
その女性とはよく会って挨拶をしていた。
お隣のおばあちゃんと一緒に、
その女性とは何度か話をしていた。
たかちゃんが車イスであったのも知っているし、たかちゃんと一緒に
世間話をしたことがある。
前日は仕事が休みだったので、
息子や社員と間違えるはずもなく、、
私は、
たかちゃんの話をしたら、
泣いてしまいそうで、
それ以上は深く聞けなかった。
見間違いかももしれない、、
でも、本当だったら???
空耳なのか、リビングでたかちゃんの声を聞いたのも、この頃だった。
精神的に憔悴しきっていたから、空耳だったのかも。
2つ目は
たかちゃんが亡くなって、半年過ぎのこと。
かなり、リアルな夢。
たかちゃんは、見たことのない白い車で来た。
たかちゃんに
「どこに行くの?」
たかちゃん「奥歯の調子が悪いから歯医者に行ってくるよ」
後部座席を見ると、
見たことのないお婆さんが乗っていた。
私は、夢の中で
反射的に、この人死んだ人だと夢の中で思っている。
白い着物に白髪の髪を結い上げて、前を直視していた。
たかちゃんは、
元気だった頃のスマートな体型で
お気に入りの服を着ていた。
私は、
車に乗ろうとした。
お婆さんのいる後部座席に乗ろうと、
ドアを開けたが、
ドアの取り付けが悪くて乗るのをやめた。
たかちゃんに
「ドア、おかしいよ。」
そこで目が覚めた。
目が覚めて少し経つと、携帯が鳴った。
息子からだった。
「お母さん、お父さんの夢を見たんだよ。
それが、すごくて電話したんだ。」
息子の夢は、
たかちゃんと仕事をしている夢で、
たかちゃんの言ったことを忘れないように
手帳に書いたと話していた。
それから息子は夢で
「たまには、お母さんに会って行けば。」
と話したそうだ。
私が息子に
「それって何時ごろ?」
と聞くと、息子は
「5時前かな」
私がたかちゃんの夢を見たのは、5時半頃。
同じ日に時間差で、息子と私が見た夢。
たかちゃん、夢で会いに来たの?
あの世があるって教えにきたの?
たかちゃんは、
あの世があることを教えに来たのだろうか?
あちらで、育ててもらったおばあさんの面倒をみているのだろうか?
もし、あの車に乗っていたら、
たかちゃんの元へ行くことができたのだろうか?
今でもはっきり覚えている夢である。
東日本大震災の時に、
亡くなられた人の家族が、
不思議な体験をしたことを
テレビで見たことがある。
それも、かなりの割合であったのに驚いた。
メールが来た人もいた。
翌日、そのメールは消えていたのだが。
「たかちゃん、幽霊でもいいからここに来て」
と悲しくなると何度、言ったことか。
「からだがないから、無理か、、
じゃー、この葉っぱを揺らして」
一人でこんなことを何度したことか、、
揺れることはなかった。
7年が経ち、
そこまでの想いや願いは、無くなった。
いや、無くなったのではなく、
諦めたのだと思う。
今でも、どんな形であれ、
たかちゃんが来てくれたらと思う。
昨日の地震は、震度5強?5弱?
すごかった、
食器棚の引き出しが少しあいただけだったけど。
ベッドの足元にいたワンコが
携帯の地震警報が鳴る前に、吠えていた。
何を吠えてるのと、
寝入っていた私は、
起きてワンコをなだめようとしたら、
携帯の緊急音が鳴り、揺れた。
たかちゃんがいないこの世界で、
また、何かが起こるのか、
また一人で受け止めていかなきゃならないのかと
思った。
けれど、余震がないみたいだなと思ったら
眠い、このまま眠れないと大変だ、
寝よう、寝よう。
朝起きたら、遠くに住む友人2人から、
ラインがあった。
1人は札幌のKちゃん。
あの札幌の地震のとき
(2018年9月停電した地震、北海道胆振東部地震札幌は震度5強または6?)
水を買うのにコンビニ巡りをして、
認知症のお母さんをかかえるKちゃんと
分けあったね。
もう、3年、そんなに経つんだ、、
この写真は、
たかちゃんと住んだ家の近くのけやきの木
老人施設の建設のため、切られる前日に撮った