一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

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本日のミュージアムグッズ13 アントニオ・ロペスの世界を日常の風景に@Bunkamuraザ・ミュージアム

2013-05-23 | ミュージアムグッズ
現代スペインを生きる、リアリズム絵画の巨匠といわれるアントニオ・ロペスの展覧会

Bunkamuraのザ・ミュージアムで開催され、話題になっている展覧会です。

ロペスの美術学校時代の初期作品から現代にいたるまでの作品を、

故郷
家族
静物
室内
植物
マドリード
人体

という構成で展示しています。

ミュージアムグッズも、種類はそれほど多くはないですが、ひとつひとつのデザインがよく考えられた秀作ばかり。

元になる作品の雰囲気を壊さないように、作品とグッズの相性をみながら注意深く考えて作ったことが伝わってきます。

今回ご紹介するのは、クリアファイル(各300円)。



クリアファイルは透明感のある素材なので、ロペスの原画のもつ透明感とうまくマッチしてきれいだったので、買いました。

まず、《グラン・ピア》と並んで、展覧会チラシにもなっている、画家の娘マリアを描いた忘れがたい鉛筆画。

何かを訴えかけているようでもあり、拒んでもいるような表情もさることながら、コートの柔らかい生地の感触が伝わってくるような描写は、いくら見ていても飽きることなく、絵を見ることの喜びを実感させてくれます。

次に、マルメロの木を描いた素描。線に味わいがあり、ポストカードでは小さすぎるので、クリアファイルにしました。この作品をあしらったトートバッグ(1800円)もとても素敵だったのですが、ここのところミュージアムショップでバッグを買いすぎなので、あきらめました……。

最後に、映画『マルメロの陽光』で有名なマルメロを描いた作品。

レモンよりももっと淡い、蛍光色に近い黄色と黄緑や深緑のコントラストがすがすがしい「マルメロの木」。
メモパッドやマウスパッドのデザインも捨てがたかったのですが、これもやはりクリアファイルの透明感があっていたのと、トリミングが絶妙だったので、やっぱりクリアファイルにしました。


リアリズムの巨匠といわれるロペスの作品は、印刷物にしてしまうと、一見、写真のように見えてしまい、絵としてのおもしろさがうまく伝わらない場合もあるので、肉眼で実際にご覧になることをおすすめします。

でも、こうしてグッズになってみると、自分の日常の風景にロペスの世界を組み込むことができます。

たとえば、オフィスの机にちらりとマリアやマルメロのクリアファイルが見えたら、かなりほっとするのではないかと。

それもまた、会場で作品と対峙する喜びとは別の楽しみです。

本展のミュージアム・グッズについては、こちらもご覧ください。

展覧会は、6月16日(日)まで、開催期間中無休。

2013/6/29(土)から 8/25(日)までは長崎県美術館、

2013/9/7(土)から10/27(日)までは岩手県立美術館

に巡回します。

おまけ:Bunkamuraザ・ミュージアムの次回展覧会は、レオ・レオニ



子どもの頃、スイミーやねずみのフレデリックに心躍らせたのが懐かしい!

かなり楽しみでございます~。





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