さーて、映画本編ですが、最近の映画で言うと『歩いても歩いても』の雰囲気と『西の魔女が死んだ』の風景(田舎ライフ)にちょっと笑いを足した感じの映画でした。監督さんは「この映画はどう感じて欲しいかではなく、見終わったあとにどう感じるか、という映画」と仰っていましたが、私はとても好きな系統の映画です。セリフとセリフの絶妙な間(舞台挨拶の話によるとこの絶妙な間は鮎川さんが作り出したそう。)や、ジャージの二人が三人になったり一人になったりする妙、携帯の電波に縛られている現代人の図、不倫をしている妻(水野美紀)に電波の穴場をわざと教えない夫(堺雅人)の哀れ、不思議な隣人の遠山さん(大楠道代)などなど、90分ちょっとの中にストーリー的には大事件もどんでん返しも何も起こらないけど見所がぎゅぎゅっと詰まった、けれどもゆるーいゆるーい映画でした。
ジャージといえばドラマでは『ごくせん』ですが、映画でジャージをこんな魅力的にみせた作品は初めてかもしれませんね~。私はジャージって今までの人生で縁がなくて、持ってもいなければ着たこともなかったですが、この映画を観て、とっても着てみたくなりました。着たらリラックス度が上がるんでしょうかね~。
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