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交通事故裁判で裁判官が処理事故

2011-11-17 18:05:06 | 徒然の日常
 突然ですが、ニュースです。

 懐かしいフレーズですね^^;


 ちょっと、目に飛び込んだニュースに驚いたので急遽記事を書いてみましょう。



 発端は北九州市に於ける交通事故。
 読売新聞の記事を転載してみます。



誤って「罰金30円」の略式命令…やり直し裁判に

 交通事故を起こして自動車運転過失傷害罪で略式起訴された北九州市内の30歳代の男性会社員について、小倉簡裁の裁判官が先月、罰金30万円の求刑に対し、誤って「罰金30円」の略式命令を出していたことがわかった。

 刑法では罰金を1万円以上と規定しており、今回の命令は法令違反に当たる。同簡裁を管轄する福岡地裁小倉支部はミスを認めて男性に謝罪。判決を修正するため、正式裁判を開かなければならない。

 関係者によると、男性は6月、北九州市内で赤信号に気付くのが遅れて交通事故を起こし、相手の運転手らに軽傷を負わせたとして書類送検され、9月末に同罪で略式起訴された。小倉区検は罰金30万円を求刑したが、簡裁の裁判官は10月4日付で罰金30円の略式命令を出した。

 男性のもとには同12日付で略式命令書の写しが送達され、その後、区検から30万円の罰金納付告知書が届いた。男性が同17日、区検に金額の違いを指摘したところ、区検担当者が告知書を回収。区検から連絡を受けた地裁小倉支部の職員も男性に面会して謝罪した。

 小倉区検は、同18日に小倉簡裁に正式裁判を請求。今後は公開の法廷で裁判が開かれ、改めて判決が言い渡される。略式命令は被告への通達から2週間で確定する。誤った確定判決を修正するには検事総長が最高裁に申し立てる非常上告手続きがあるが、今回は男性が確定前に気付いたため、正式裁判で修正することになった。




 ここまでなら、まだ
「あー、やっちゃったねぇ~」
で済むのですが、事はそう単純では終わらないようです。

 続報を御覧頂きましょう。


裁判官ミスで裁判やり直しでも、被告に補償なし

 自動車運転過失傷害罪で略式起訴された北九州市内の男性会社員に対し、小倉簡裁の裁判官が罰金30万円の求刑に対し、誤って「罰金30円」の略式命令を出していた問題で、判決を修正するために正式裁判を開かねばならない。しかし、裁判やり直しに伴う被告の負担は少なくない。

 男性は交通事故について自らの過失を認め、「相手にけがをさせたのは悪いこと。反省してきちんと罰金を払おうと思っていた」と振り返る。だが判決ミスという事態に直面し、司法に対する不信感が募っている。

 簡裁で公判を開かずに行われる略式手続きとは違い、正式裁判は公開の法廷で行われるため弁護人が必要になる。地裁小倉支部は男性に「私選弁護人は本人負担。国選弁護人の費用負担は判決時に決まるため、『負担がない』とは断言できない」と説明したという。男性は正式裁判出廷のため仕事を休まなければならない。出廷に伴う日当や交通費、慰謝料などについて、「法的根拠がなく支払えない」とする裁判所側に対し、男性は「こんなミスを起こせば誰も裁判所を信用しなくなる。原因をつくっておきながら対応がおかしいのではないか」と訴える。




 この男性は、今回の交通事故に於ける自らの過失を反省し、償う気持ちを持って臨んでみえたわけですが……。

 逆に裁判官の過失による『処理事故』と言える災いに巻き込まれてしまったわけです。
 この件について男性に過失は無く、全くの『もらい事故』と言わざるを得ません。

 修正の為に、略式でない正式な裁判が必要。そこまでは正規の手続きとして順当な所だと思います。
 しかしこの処理事故では、男性は被害者にあたります。
 つまり、過失とは言え、担当裁判官は『加害者』。わざと起こしたら事件でしょうが、過失ですから事故。
 この男性だって、うっかり赤信号を見逃したと言う過失に対して罪を償わされ、被害者の損害を支払い、且つ罰金を司法機関に納めるわけです。
 当然、正式な裁判となれば弁護人が必須で、費用が発生しますがその費用は交通事故で例えるならば、車の修理費や、病院に支払う治療費に相当するのは明白ですね。

 しかし、この『被害者』である男性に対してこの『処理事故』の損害を『加害者』が支払う法的根拠が無い、として支払われる目処は立たないようです。弁護人報酬以外にもこの方は様々な損害を被ってみえます。過失無しに、です。


 続報をまた御覧頂きましょう。



「罰金30円」正式裁判、別裁判官で12月5日

 自動車運転過失傷害罪で略式起訴された男性に小倉簡裁が誤って「罰金30円」の略式命令を出した問題で、同簡裁を管轄する福岡地裁小倉支部は17日、命令是正のための正式裁判を12月5日に開くことを明らかにした。

 正式裁判は、誤った命令を出した簡裁の植田賢二裁判官とは別の裁判官が担当するという。

 同支部などによると、男性は6月に交通事故を起こし、相手に軽傷を負わせたとして、9月末に同罪で略式起訴された。小倉区検の求刑罰金30万円に対し、簡裁は10月4日付で、「罰金30円」の略式命令を出した。

 男性は「裁判所の職員とは面会したが、ミスをした裁判官本人に謝罪してもらいたかった。こうしたケースで不利益が生じた場合の補償の仕組みづくりも必要だと思う」と話している。




 どうでしょう。

 事後対応が支離滅裂ですね。


 過失を犯した裁判官が謝罪に訪れたわけでもなく、実際に男性に面会したのは裁判官ですらない、一介の『職員』との事です。
 もし、過失を犯して交通事故を起こした犯人が、被告人として裁判に代わりの者を行かせたら、法律で許されるでしょうか?
 もちろん、司法機関として黙ってはいない事は想像に難くありませんね。

 しかしそれを、司法機関自らが行っている。これは矛盾も甚だしいです。


 組織的に不利な証拠を隠蔽・改ざんをする、等として検察や警察の信用はかなり落ちてしまいました。

 検察庁は法務省の下部機関、警察庁は総務省の下部機関ですから、検察も警察も『行政機関』にあたります。

 しかし、『司法機関』だけは、『司法機関』だけはちゃんとしている!! と、私は長年信じておりました。



 今回の対応で、私の『司法機関』に対する信用は暴落しています。

 まだ最終的な決着は着いていないので、完全に信じないわけではありませんが、今後の動向を見守りたい所でございます。






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言葉の乱れって、なんじゃらほい!?

2011-11-17 02:54:13 | 思考の散歩
 さすがに最近は専門家の方も、あまり声を大にして仰らなくなりましたかね?

 昔はテレビや雑誌のコラムなどで、言語学者さん(国語のセンセとか)が、よく
「今の日本は言葉が乱れとる!
 美しい日本語が失われつつあり、大変嘆かわしく、残念であります」
なーんてね、もっともらしい顔して仰ってたものですよねぇ。


 では、本当に日本語は、嘆くほど乱れているのか。

 ちょっと真面目に考えてみましょう。



 まず、正しい言い方をしない。
 これ、どうでしょ。

 例えば、『サングラス』を、『グラサン』と呼ぶ。
 「ちゃんとサングラスと呼びなさい」と言った所で、言葉を使う側は四文字三音節の方が心地よく響き、好んで使われるのは当たり前です。

 そもそも言葉を崩すのは、愛情表現の意味もありますよね。
 英語圏なんかで、仲の良い相手の名前は崩して呼ぶ習慣があります。

 エリザベスがエリー、トーマスがトム、と言う感じで、気安く呼べる『愛称』として崩します。

「Hello! My name is Gilbert. (やぁ、僕の名前はギルバート。)
 Call me,Gil.」       (『ギル』でいいよ。)

と言う感じに、馴染んでもらうために進んで崩してもらおうとしますよね。
 先程の例の『グラサン』も、崩して呼ぶのはそれだけ馴染んでいるからなのでしょう。つまり、これは必然だと思われます。



 次に、今まで無かった言葉を使う。
 所謂、新語・造語の類ですね。これも、何の意味も無く生まれる物ではなく、必要・需要に応じて生まれる物なんだと思います。

 ちょっと良い例が浮かびませんが、「そんな言葉は日本語に無い」とか怒ってみえた学者さんがみえたんですよ。
 しかし、また英語の例ですが、男性のミスター(Mr.)に対する女性のミス(Miss)・ミセス(Mrs.)の代わりに、最近はミズ(Ms.)が使われていますよね。未婚・既婚を予想して使わなければならず、また相手によっては「失礼ね!!」と怒ってしまいます。その不便さからMs.が生まれたわけで、そこへ差別云々の価値観も加わって、1973年以降は国連でも正式に使われています。

 また、出世魚なんかもそうですよね。
 例えばブリ。これは、地方によって国内でもバラバラなようですが、だいたいツバス⇒ハマチ⇒メジロ⇒ブリの様な感じです。
 しかし、英語ではどれも同じですよね。魚と縁の深い日本だから必要に応じて呼び名が増えるだけで、これも需要に応じた新語に含まれると思います。また、日本で馴染みのある海草なんかでも、それに対応する英語が無かったりもしますしね。



 そして、伝統的な言い方じゃない。
 これが、今日の本題になります。

 色なんか、よくありますよね。
 「茶色い服ですね」「これはカーキ色って言うんです」
 「あの緑っぽい建物が……」「あれはうぐいす色と呼んで下さい」
 「じゃあ、その横のうぐいす色の看板に……」「それは萌黄色です、間違えないで下さい!」
 「その下に停まっている黄色い車が私の……」「山吹色でしょう、分からないんですか?」

 いえ、確かに昔の日本は様々な色を感じる、味わい深い文化を持っていたと思いますが、現代、悲しいかなその必要は薄れてしまっています。
 言葉は生き物であり、必要・不要に応じて、どんどん発展も衰退も致しますから、現代では『緑』『黄色』『青』、それで十分事足りていて、不便が無いのです。惜しくもあり、寂しくもあるでしょうが、現代の日常日本語にそこまで求めるのは筋違いに思えてなりません。
 良い物は良い物として長く語り継がれるとしまして、安易に御自分の知識を他者に強要するのは、如何な物かと個人的には思います。

 教養を強要……?

 いえ、なんでもありません。(・・;)

 そもそも、そう仰る学者さんやセンセにしましても、普段使われる日本語は日本古来の物ではありません。
 漢字にしても『國』でなく『国』を使われるでしょうし、蝶々は『ちょうちょう』と書かれることでしょう。
 千年以上の時を経て、日本語は変わってきています。御自分もその変遷の波に流されて今があるわけですから、その変遷の極短い一定時期の常識を現代に押し付けられても、私はまるで説得力を感じません。

 最近、どこかで
「公家は『あはれ』と言ひ、武家は『あっぱれ』と言ふ」
なんて言葉を目にしましたが、学者さんも当時の方に
「お前の言葉は間違っとる! 乱れとる!」
だなんて、仰れない事と思います。

 よく、「『ら』抜き言葉」なんて問題になりますが、これも日本語が変遷して行く一過程でしかないのかもしれませんね。



 ただ、間違った使い方(誤用)をすると言うのはどうなのでしょう?

 最近良く問題になりますのが、『汚名挽回』『須(すべか)らく』『役不足』ですね。

 『汚名挽回』については、これは明らかに誤りに思えます。『汚名返上』と言う正しい言葉もありますし、漢字自体が意味を持ちますので矛盾してしまいます。

 『須らく』については、本来の「是非とも~~する事が望ましい・するべきである」と言う意味から、『全て』と言う言葉の語感に引っ張られてしまったイメージですね。
 「火災が発生したら、須らく迅速に避難しなければならない」なんて文から、「全員一人残らず(=全て)急いで行けと言う意味だな」と誤解が多いのだと思います。私も長い間、この罠にはまっておりました^^;
 これも、『もしかしたら』このまま定着して行って、本来の意味から離れて『全て』を指し、辞書にもそう書かれる時代が来るのかもしれません。
 でも、今はまだダメでしょうね。答案用紙に書いたら間違いなくバッテンを頂きます。

 『役不足』については、これも逆の意味で定着しつつありますね。一応これもバッテン対象でしょうが、普段の会話では何故か所謂『役者不足』の意味で使われるケースが多いです。これは厳密には正しくないのでしょうが、定義が揺らぎかけてる時期なんじゃないでしょうか?

 ちなみに、今ワードが出ましたが、よく
「それを言うなら、『役不足』でなく、『役者不足』と言うのが正しいんだ!!」
なんて、いかにも日本語にはこっちの正しい言葉があるんだーなんて、偉そうに指摘される方も散見されますけれども、実はこの『役者不足』と言う言葉は、俳優の田中邦衛さんがどこかのインタビューで使われた、彼の造語でしかなかったと記憶しています。

 どうですかね、記憶は正しかったですかね?
 なので、余りドヤ顔でさっきの様に指摘されると、足元を掬(すく)われるかもしれませんよ?^^;





 ちなみに、ですが(・・)



 今、最後に書いた『足元を掬われる』、これ実は誤りです。

 正解は『足を掬われる』。しかし、検索をかけると『足元』の方が多くヒットするようです。




 これがずっと誤りとして正されて行くか、或いは辞書にもそう書かれる時代へと更なる変遷を辿るのか。





 答えが出るまでには、尚、時を経なければなりません(^-^;)









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