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甘党の人ほど「イライラしやすい」科学的根拠

2021-12-23 12:00:00 | 日記

東洋経済様のホームページより下記の記事をお借りして紹介します。(コピー)です。

なぜ甘いものを食べると情緒が不安定になってしまうのか? テレビでも活躍する話題の医師・池谷敏郎氏の新刊『健診・人間ドックではわからない!かくれ高血糖が体を壊す』より一部抜粋・再構成してお届けします。
イライラしたときに甘いものを食べると、ほっとしませんか? あるいは、イライラすると甘いものを無性に食べたくなりませんか?

「はい」と答える人は多いと思いますが、「イライラすると甘いものを食べたくなる」のは、脳の研究からも明らかになっているそうです。

「だから甘いものを食べちゃうのは仕方ない」。そんなふうに自分で言い訳をしながら、しょっちゅう甘いものに手を伸ばす人がいますが、甘いものを食べることでストレスを緩和できるかは定かではありません。むしろ、イライラしたときに甘いものを食べると、後にさらなるイライラをつくります。

なぜ甘いものがイライラにつながるのか?
というのは、イライラは、自律神経のうちの交感神経が高まって闘争ホルモンのアドレナリンが出ている状態です。そういうときには血糖値も上がっているので、そこに甘いものを放り込むのは、火に油を注ぐようなもの。血糖値スパイクをつくりだす最悪の行為なのです。

しかも、血糖の変動は心を落ち着かなくさせます。イライラしているところに甘いものを食べて血糖値をさらに上げると、インスリンが大量に分泌されて、しばらくすると急激な血糖値の低下が起こる。その落差が、メンタルを不安定にして、さらなるイライラにつながるのです。

お腹が空くとイライラしたり機嫌が悪くなったりするというのは、誰もが思い当たることでしょう。これは正確に言えば、「お腹が空くから」ではなく「血糖値が急激に下がったから」なのです。

また、血糖値の落差は、イライラだけではなく、空腹感も生みます。食欲を生み出すのは血糖値だけではありませんが、血糖値という観点では、落差が空腹感を生み出すことがわかっています。
一般の人は、血糖値が100または80mg/dℓくらいに下がってきたときにお腹が空くのですが、かくれ高血糖の人は上が高いので、正常値の上限と言われる140mg/dℓよりも高い200mg/dℓでも、お腹が空いて甘いものを欲してしまうのです。空腹ではないのに、落差によって空腹と勘違いしてしまう。おそろしいですね。

そのため、かくれ高血糖の人は、血糖値が常に高い糖尿病の人よりも、食べすぎてしまう傾向があります。だから、イライラしたときに甘いものを食べるのは良い方法ではありません。むしろイライラしているときほど甘いものには手を出さないほうがいい。

イラッとしたら、昔の青春ドラマのようにワーッと叫びながら砂浜を走るのがいちばんです。というのは半分冗談ですが、体を動かしてストレスを発散するのがベストな対処法だと思います。

甘いドリンクも要注意
甘いものといえば、お菓子だけではありません。忘れられがちなのが、飲み物です。「間食はしません」と言いつつ、甘いものをたっぷり飲んでいませんか?

イライラしたら砂糖多めのコーヒーを飲むとか、疲れたときには清涼飲料水をがぶ飲みするという人も、「イライラすると甘いもの」とまったく同じです。

たとえば、甘い炭酸飲料やスポーツドリンクの成分表を見てください。だいたい容量の10%強の糖質が入っています。500mℓのペットボトル1本を飲み干しただけで、角砂糖にして10個ほど(!)、50gもの糖質をとったことになります。

しかも、甘い飲料によく使われているのが、「異性化液糖(果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖液糖果糖、高果糖液糖)」。これは液状の糖で、砂糖以上に吸収が早く、血糖値が急激に上がりやすいことを覚えておいてください。

スーパーやコンビニで飲料を買うときには、必ず裏側の原材料名を確認してほしいのですが、かなりの割合で使われています。アメリカでは、清涼飲料水を飲む本数が多いと犯罪者になりやすい、甘い炭酸飲料を飲む本数が多い子どもほど暴力的になるといった研究結果まで報告されています。血糖の大幅な変動がメンタルを不安定にして平常心を奪い、感情のままに動きやすくするのでしょう。
「果汁100%の果物ジュースならヘルシーに違いない」と思うかもしれませんが、ここにも落とし穴があります。果汁100%で、原材料名を見ても砂糖も異性化液糖も使われていないとしても、そもそも甘い果物は糖質でしたよね。その果物を使ったジュースなので、当然、糖質量は多いのです。

リンゴジュースもオレンジジュースもグレープフルーツジュースも、ヘルシーなイメージはありますが、コップ1杯(200mℓ)に20g前後の糖質が入っています。しかもジュースにすることで食物繊維がほとんど失われてしまうので、果物をそのまま食べるよりも、血糖値を上げやすいのです。

ヘルシーなジュースを飲みたいなら、果汁の入っていない野菜ジュースを選びましょう。たとえばトマトジュースは、トマトに含まれているリコピンが血糖値を下げる働きがあると言われています。

また、身近な飲み物でおすすめなのが、コーヒーです。コーヒーに含まれている「クロロゲン酸」には、血糖値の上昇を抑えたり、脂肪の燃焼を促したりという、うれしい作用があるのです。ミルクや砂糖を加えず、ブラックで飲めば、食後高血糖予防になります(ただし、飲みすぎには注意してください)。

糖の依存度は麻薬よりも強い
よく「甘いものは別腹」と言われますが、甘いお菓子、甘い飲み物ならいくらでも入ってしまう人はいませんか?


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糖には依存性もあります。依存度は麻薬よりも強いという研究結果さえあります。糖は脳の報酬系をダイレクトに刺激するため、甘いものを食べると幸せな気分になるのですが、その反動で「もっと」と欲してしまい、止まらなくなるのです。

食後や間食に甘いものを食べるのが習慣になって、食べないと気がすまない、食べずにはいられない状態になっていませんか? そういう人はすでに糖依存ができつつあるのかもしれません。血糖の変動があまりない人、糖依存のない人は、イライラしてもそんなに糖分を欲しません。

イライラすると甘いものがほしくなる、何かと理屈をつけてお菓子を食べてしまう、ちょっと口寂しくなると甘いものに手が伸びる人は、口にする量にかかわらず、「かくれ高血糖」が潜んでいると考えたほうがいいでしょう。
池谷 敏郎 : 医学博士/池谷医院院長



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