『ろばや』のブログ

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―アラビカ種 ロブスタ種 サビ病―

2016年03月16日 | 珈琲

「コーヒーの木」について

・コーヒーの木に近い仲間として日本で自生する木として、沖縄などでは「シロミミズ」という低木があるらしく、本土では「クチナシ」が近いそうです。珈琲生産量の7割方はアラビカ種で、その原産地がエチオピア西南部の高原だと言われています。今でも野生の「アラビカ種」が自生しているそうです。ろばやの「エチオピア・ベレテゲラ」は完全に野生で育ちます。「モカ・イルガチェフェ」もそれに近いものと思っていますが、生産量が多いため全てがそうか確認がとれません。標高は1000~2000m。一般に赤道付近でコーヒーが収穫されるためイメージ上は暑い国と思われますが、実際は気温が低めの高地が適しているのです。


・アラビカ種は味、香りの面では高品質なのですが、病虫害に弱いことが欠点です。これに対して、病害虫に強く、収穫量も多く、低地でも栽培できるのが「ロブスタ種」です。味、香りの評価は低いのですが安価であるということもあり、加工やブレンドによく使われます。ベトナム珈琲などがいい例で、コンデンスミルクを入れて飲むのにも理由があるのかも知れません。現在は品種改良が行われていると聞いています。ほかに「リベリカ種」があります。アフリカのリベリアで見つかった珈琲で、生産量は少なくまだ見たことがありません。西アフリカやマレーシア、フィリピン等で栽培されているそうです。


・繊細な「アラビカ種」でおそれられている病気の一つにはサビ病があります。1867年、コーヒーの産地だったスリランカにサビ病が大発生します。葉の裏に赤サビのようなものができ、やがて木全体に広がり枯らし、他の木へ移るのです。コーヒー畑だったスリランカ全土に広がり、翌年にはインドにも広がりました。赤く見えるのは「菌の胞子」だとかで、それが葉の裏の気孔から入ってゆくのだそうです。スリランカ全土に広がったサビ病のせいで、スリランカではコーヒー栽培を断念し、紅茶園に変更しましたが、これは「単種の栽培」の危険性、多様性の大切さを訴えてもいるようです。


・このサビ病は新型が発生しやすいらしく、現在約40種類が見つかっているそうです。サビ病はインドネシアやブラジルでも広がっていきました。中南米のサビ病防止には東チモールのコーヒーが使われているそうです。1927年にポルトガル領東チモールで見つかったアラビカ種とロブスタ種の掛け合わせのハイブリッドコーヒーはサビ病耐性があったのです。これを利用して改良が行われていたそうです。憎きサビ病に耐性のあるコーヒーが「ロブスタ種」なのです。ろばやで扱っている東チモールにもロブスタの味を感じたりします。ロブスタ種の原産国はガボンやコンゴ、タンザニアと言われています。インスタントコーヒーの「アフリカフェ」はこのタンザニアのブコバ産、正に「ロブスタ種」の故郷の一つです。


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