定年夫婦の暮らし方(店長日記)

盛岡に住む定年夫婦(昭和20年生)の暮らしを分ち合います。

2006年ピースボート世界一周の旅40/パナマ運河

2008年06月30日 | 思い出の旅行
 6月14日 パナマ、クリストバル港出航 パナマ運河を通過して太平洋に向かう

 スエズ運河とパナマ運河通過はピースボート世界一周船の旅のハイライトの一つである。

 パナマ運河はスエズ運河を設計したレセップスが海面式運河(平らな水路にする方式)で挑戦したが難工事と熱帯特有の黄熱病やマラリアで3万人が亡くなる等、苦難の末、運河建設会社は倒産した。その後を引継いだアメリカは中央にある標高26mのガトゥン湖まで開け閉めできる閘門を備えた3段のゲート(巨大な水槽/幅33.5m、長さ305m この大きさが船舶の設計基準になっている、その基準をパナマックスと言う)をつくり、1段で9m、3段で26m、浮き上がらせるゲート式を採用し成功する。

ゲート式水位上昇プロセス 
1)船舶をゲートの中に電気機関車で牽引  *電気機関車は三菱重工製、1台/1億5000万円とのこと
2)後方の閘門を閉める(前方も閉まっている)
3)淡水が注水される
(1ゲート当り1億9700万ℓの淡水 *海水を使わなかったのはポンプアップコストと閘門の損傷が要因)
4)満水になると前方の閘門が開く
5)電気機関車が牽引して次のゲートに入れる

このように約9mづつ3回、計26m上げられた船はガトゥン湖に入る。(ガトゥン湖は船舶の待機場にもなっている)
ガトゥン湖から最も難工事であったゲイラード水路(12.6km)を通り、次は水位を下げるためにペトロ・ミゲル閘門で9m下げ、次のミラ・フローレス閘門で2段計16m下がり太平洋に抜ける。

 ゲート式は大量の淡水が必要となる。熱帯雨林地帯の雨、その雨水を貯める湖、ダム(発電した電気は電気機関車や閘門の開閉に使用)が不可欠である。近年気候変動で雨が少なくなり、自然環境やパナマ運河の維持に影響が出てるとのこと。

 パナマ運河を通過した過去最大の船はサンプリンセス号でその幅は何と32.25m、水槽の幅33.53mから引くと1.28mとなる。左右64㎝の余裕しか無い。ちなみにトパーズ号の幅は27m

 通行料金が気になるが一番安い例は 泳いで渡ったリチャード・ハリバートンと言う人で36セント。トパーズ号の通行料金は何故か教えてもらえなかった。多分、1000~2000万円と言ったところではないかと想像している。総トン数、積載量、船舶の種類で異なるとのこと。


 パナマ運河はアメリカ大陸の一番狭い所、80kmを水路で結ぶ事で12500km短縮できた。11時に運河に入り19時には太平洋に抜ける事ができたからわずか8時間で通過したことになる。このことからもパナマ運河はアメリカにとって貿易だけではなく軍事戦略上から重要であったことが難癖をつけて1999年12月31日までパナマ運河を手放さなかったことからも分かる。

 パナマ運河通過風景を紹介する。


     手を振る港湾労働者


    クリストバル港を離れる


     船首をパナマ運河に向け進む

 
       運河沿いのジャングルの風景


         不気味な大きな鳥


    タグボートの押されてゲートに入る


     1段目のゲートに注水開始/灰色


       満水になった水槽

     牽引用電気機感車


    ガトゥン閘門2番目/移動


   ガトゥン閘門2番目/移動


    急勾配の坂を上る電気機関車


     ガトゥン閘門の最後のゲート開く


      ガトゥン閘門三番目のゲート


     ガトゥン閘門三番目/注水


       ガトゥン閘門を抜ける


         ガトゥン湖


       ガトゥン湖周辺の風景


         腕相撲大会



         船上バザー


   ペデロ・ミゲル閘門/ゲートが閉まる


     ペデロ・ミゲル閘門/排水


          鳥


          鳥


     ペデロ・ミゲル閘門を抜ける


     ミラ・フローレンス閘門/排水



    ミラ・フローレンス閘門/見物風景


    夕暮れのミラ・フローレンス閘門



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