Ryo's factory

札幌在住の四児の父親のブログです。

もう一人の名奉行

2010年03月15日 | モーニングセミナー/学び
職場の教養 3月号より

3月11日(木)もう一人の名奉行

 非常事態が起きた際、咄嗟に判断を下すのは難しいものです。ましてや、責任が我が身に振りかかりそうな場合は、責任の擦り合いをしてしまうものです。
 裁きの名奉行といえば大岡越前が有名ですが、同じ江戸町奉行に、根岸肥前守鎮衛(えんぎしえちぜんのかみやすもり)という名奉行がいました。次のような逸話があります。
 津波のために、大船が永代橋に衝突するという事故がありました。永代橋が壊れ、橋を管理している橋守が奉行所に賠償を出訴しました。すると鎮衛は、「天災のことゆえ是非に及ばす」と、その訴えを退けました。
 納得しない橋守に、鎮衛は「船主に賠償させるようにするが、事故によって船が壊れたのは、そこに橋があったことが原因であるから、船の損害を賠償しなさい」と裁いたそうです。恐れ入った橋守は即座に訴えを取り下げたといいます。
 これは災害を受けたことを他人の責任にするのではなく、広い視点に立って皆が平等に甘受すべきとの裁定といえます。難しいことに直面しても、高く広い心になった時に、正しい判断ができるのです。

今日の心がけ
広い心で正しい判断をしましょう