当然、日本の若きシンガーたちも影響を受け、寺本圭一や小坂一也などが脚光を浴びていた。ネットで調べると、ムッシュかまやつ・寺本圭一・小坂一也など、ある時は一緒のバンドで歌っていたようだ。
私は、彼らとはほとん同世代だ。小坂一也は成城学園中退だそうだが、私と同じ年。寺本圭一・ジミー時田・ムッシュかまやつとは同窓生のようだ。私の二年上に寺本圭一、二年下にジミー時田がいたことになる。ムッシュは私より4歳下のようだが、彼は高等部時代にすでにプロ歌手だったから、みんな渋谷のキャンパスの何処かですれ違っていたことになる。
ムッシュの高等部時代は知らない。私は父親のティーブかまやつ のほうが脳裏に焼き付いている。何しろ日本ジャズ界の草分けの先駆者だったから。ワゴンマスターズ時代のムッシュかまやつも知らない。でも、最近まで楽しい曲を沢山作っているではないか。私は「スパイダーズ」時代の『ばん・ばん・ばん』が好きだ。→「バンバンバン」 - YouTube
ジミー時田も小坂一也も他界してしまった。私の学生時代は、アメリカからジャズやカントリーが津波のように押し寄せてきていたので、寺本圭一とカントリー・ジェントルマンは良く知っていたし、ワゴンマスターズも有名だったので、よく聴いた。
ムッシュかまやつが小坂一也を思い出させてくれた。それで、ここ数日、「小坂一也とワゴンマスターズ」を集中的に聴いている。バンドの名にしたぐらいだから、小坂一也の歌の中で、何と言っても『ワゴンマスター』がトップだろう。あの粘着する独特の声で歌う若き日の小坂一也は、アップに耐えられるなかなかのイケメンだ。後に映画界に引き抜かれるだけのことはある。→懐メロJポップス 29 ワゴン・マスターズ - YouTube
それで、次々と小坂一也の歌を聴いた。そのうち、当時の日本人歌手たちはどうやってカントリーソングを覚えたのだろうという疑問が生じた。何しろ、朝鮮戦争直後の時代だから、ウォークマンはおろか、録音機など無い時代である。むろん、楽譜もレコードも入手できない。
そしたら、次のYouTubeに行き当たった。→ムッシュかまやつと寺本圭一 - YouTube
むこうのラジオを聴いて、それを聴き取り筆写するところから始めたというではないか。うーん、凄い、当時のカントリーシンガーは偉い!これを米軍キャンプなどに行って聴かせたら凄い人気だったそうだ。
小坂一也も、north wind や Kaw-liga(カウ・ライジャ)をそうしてマスターしたんだ。次々と聴いていくうちに "cattle call"に遭遇した。→The Wagonmasters - Cattle Call. こんな曲も歌えるんだ。今更ながら驚いた。実は、私は今日までこの曲を知らなかった。
日本民謡に「南部木挽き唄」や「刈り干し切り唄」があるように、これは一種の労働歌だ。放牧している牛を呼び集める歌で、すごく気に入った。それで、興味のある人は、以下のものをグーグルの検索にかけて YouTube から出してみてください。
① [ヨーデル初歩] "How to Yodel Cattle Call - Beth Williams"
② [カントリーラインダンス] "Cattle Call"
③ [牧場風景の中で] "Cattle Call Performed by LeAnn Rimes & Eddy Arnold"