コーヒー・ブレイク

故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る

疲れた人をいやすものは

2014-03-23 | 日記
ー懐中無一物でみじめな思いを持てあましながら夜更けのロンドンを彷徨っている折しも、
窓からこぼれる音楽に足をとめたことが何度かある。
疲労と空腹とやりばのない焦燥に打ちひしがれてチェルシーへ帰る途中だった。
~そこへピアノが聞こえてきた。一時間あまり道端に佇んで聞き惚れた~
みすぼらしい下宿へ戻ったときは、羨望も狂おしいほどの欲求もない晴れ晴れとした気分だった。
横になって寝入りしな、あのピアノで心に安らぎを与えてくれた見も知らぬ奏者に感謝した。

                 引用:  ギッシング「ヘンリー・ライクロフトの手記」  

希望の旅立ち

2014-03-21 | 日記
三月は卒業と別れ、そして旅立ちの季節だ。
彼らはどこへゆくのか?
紙面が限られているからここでは三人にしぼらせてもらおう。

まず、里奈。卒業式では涙ぼろぼろだった。
おわかれカラオケでは歌いまくっていたけれど。
彼女は神奈川県の私立の女子大合格が決まっていたからね。
余裕の日々だった。
でも一人暮らしははじめてだから心配だよね、お嬢さん。
料理なんかしたことなかったというから大丈夫か?
賄いつきの寮に入るから心配ごむよう、か。なるほど。
あまりはめをはずすなよ。

恭平。獣医師をめざす君はまったく変わったやつだった!
いつも青白い顔してて、喘息持ちなのか、咳ばかりしていたな。
犬が大好きだからアニマル・ドクターになりたいんだよ。
小論文を書かせたら一回の指導だけでなかなかみどころのある
文章を書いてきたから驚いた。このときすでに勝利を確信していたよ。
大学合格おめでとう。

春香は専門学校へ行く。
彼女も犬が大好き。だからトリマーになりたいらしい。
サッカー部の女子マネやってだいぶ強くなった。
打たれ強いのもいい。
彼女ならどんな仕事でもこなしていけそうだ。

みんな行く先はそれぞれだが、夢の実現に向けて力強く羽ばたいてほしいものである。

みんな。おめでとう!