三月は卒業と別れ、そして旅立ちの季節だ。
彼らはどこへゆくのか?
紙面が限られているからここでは三人にしぼらせてもらおう。
まず、里奈。卒業式では涙ぼろぼろだった。
おわかれカラオケでは歌いまくっていたけれど。
彼女は神奈川県の私立の女子大合格が決まっていたからね。
余裕の日々だった。
でも一人暮らしははじめてだから心配だよね、お嬢さん。
料理なんかしたことなかったというから大丈夫か?
賄いつきの寮に入るから心配ごむよう、か。なるほど。
あまりはめをはずすなよ。
恭平。獣医師をめざす君はまったく変わったやつだった!
いつも青白い顔してて、喘息持ちなのか、咳ばかりしていたな。
犬が大好きだからアニマル・ドクターになりたいんだよ。
小論文を書かせたら一回の指導だけでなかなかみどころのある
文章を書いてきたから驚いた。このときすでに勝利を確信していたよ。
大学合格おめでとう。
春香は専門学校へ行く。
彼女も犬が大好き。だからトリマーになりたいらしい。
サッカー部の女子マネやってだいぶ強くなった。
打たれ強いのもいい。
彼女ならどんな仕事でもこなしていけそうだ。
みんな行く先はそれぞれだが、夢の実現に向けて力強く羽ばたいてほしいものである。
みんな。おめでとう!