兵庫県知事選で渦中のPR会社、広島県と広島市の業務委託 「現時点で支障なし」
中國新聞デジタル
兵庫県知事選でPR会社の社長が斎藤元彦氏の広報全般を担ったとするインターネット記事を公開し、公選法違反などの疑いが指摘されている問題の影響で、このPR会社が広島県や広島市の業務を担っていることが交流サイト(SNS)で話題になっている。同社は問題への対応に追われているとみられるが、県市とも現時点で業務に支障はないとしている。
PR会社は兵庫県西宮市の「merchu(メルチュ)」。広島県は本年度、公募型プロポーザルで同社にSNS運用支援を委託している。県公式のX(旧ツイッター)とインスタグラム「ええじゃろ広島」の運用支援などで、委託費は1305万4800円。
県広報課によると、委託業務について「同社から、業務は引き続き大丈夫ですと連絡をもらっている」とし、運用に支障は出ていないという。
県は2022、23の両年度もSNS運用支援を同社に委託。委託費は22年度799万7千円、23年度750万円だった。
広島市も本年度、公募型プロポーザルで同社に観光分野でのSNS活用業務を委託している。ウェブサイト「広島tabi物語」や観光PR動画の制作などで、委託費は807万4千円。市観光政策部観光プロモーション担当は「業務に滞りはない」と説明する。
市は観光分野でのSNS活用について、20~23年度も同社に業務委託している。委託費は各年度580万円~624万円で計2405万円。
また、同社ホームページ(22日時点)では「クライアント」として、江田島市と山口県観光スポーツ文化部も並ぶ。
江田島市は21~23年度、「えたじまものがたり博覧会」SNSプロモーション業務を委託した。本年度の業務委託はないという。
山口県観光スポーツ文化部は「同社に業務委託したことはない」と説明。一般社団法人の県観光連盟(山口市)が22年度に同社に業務委託したケースがあるとしている。(久保友美恵)
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