四月中旬にびわこ学園において、今月2回目となる活動を行いました。
そろそろ青空に鯉のぼりを見受ける季節となり、第2第3病棟では、それにちなんだ内容の活動を準備しました。
第3病棟では、春のお花が満開のお庭に出ることができて、ご一緒に気持ちの良い時間を過ごさせて頂きました





担当:まさよ、エイミー
今回は、お散歩もなく、お一人お一人に、落ち着いて関わらせて頂きました。
いつも「利用者さんは、どう感じておられるのだろう」と思って、回を重ねさせて頂いています。
繊細に、そのお気持ちを感じようと接しながら、やはりはっきり分かる様子を見せて頂けると、喜びが溢れます


今回は、二人ともが、そんな時間を過ごさせて頂きました





【活動の内容と様子】Nさん

Nさんには何回も関わらせて頂いていますが、今日は起きておられて、そしてとても



目がご不自由なのですが、絵本を見えるように置いて読ませて頂いていると見ておられる感じがしました。
絵本や私の顔をしっかり見てくださっている様で、目がご不自由なのを忘れてしまうほどでした

持参した絵本を3冊読み、Nさんが持っておられるピアノの絵本を、演奏して唄ったりしました

また、Nさんが持っておられる鈴を、そばで鳴らしたり、触って頂いたり、手の平に置いたりしました。
また最後には、お声がけをしてから、足を摩らせて頂いたりもしました。
嫌だと感じておられる時には、表情が変わられるような感じがして、関わりを変えながら過ごしました

【活動の内容と様子】Uさん

最初、眠られていたので、手を握らせて頂いたりした後、絵本を3冊読ませて頂きました。
隣の部屋で、スタッフが弾かれるピアノが聞こえたので、それに合わせて「乾杯」を唄いました。
その後も眠られていたので、また手を握り、ゆっくりと過ぎていく時間を、Uさんと一緒に味わおうと思って過ごしました。


「今、見てくださってる!」と思い、一生懸命、読ませて頂きました

その後は、また起きたり眠ったりされていましたが、最後の「おやすみなさいのほん」の時にはすっかり起きておられて、
「おやすみなさいの本なのに起きられましたね〜」と、スタッフの方が来られて笑っておられました。

【活動の感想】
・スタッフの方に、利用者さんやご家族のこと等のお話を聞かせて頂けて、利用者さんへの親しみがわきました

・絵本を選ぶ時には「この方にはこれかな、あの方にはこれかな〜」と、利用者さん達の姿を思い浮かべながら選んでいます。
そんな時に、親しみを持たせて頂いているんだなぁと、ふっと実感がわいてきたりします

・今日は、久しぶりに起きておられて、絵本を聞いて頂けて良かったと嬉しくなりました

・今日、行かせて頂いた部屋は、カーテンが全部開けてあり、日射しが入って、明るくて清々しくて、気持ちが良かったです



担当:ちはる、アン
今回も、ぼのぼのグループさんと関わらせて頂きました。
8名の利用者さんと、4名の職員さんがおられました。
前回のように、皆さんのお顔が見えるように、並んで待っていてくださいました

今回第2病棟では、5月5日の”子どもの日”にちなんで、卵パックの鯉のぼりを、一緒に作らせて頂く計画を立てました。
そのことを、皆さんにお伝えしながら、ご挨拶して、いつものように鈴を鳴らして始めました。
【活動の内容】
*ご挨拶 『切手のないおくりもの』を唄う
*〔紙芝居〕『はじめまして』『こいのぼりさん ありがとう』
*〔触れる感じる〕 ”卵パックの鯉のぼり作り”
折り紙をぎゅ〜っとにぎって、卵パックに入れて頂きました

1回目は、青系の折り紙で”青い鯉のぼり”を、2回目は、赤系の折り紙で”赤い鯉のぼり”を作って頂きました。
*〔歌を唄う〕『こいのぼり』
唄いながら卵パックをホッチキスで留めて、鯉のぼりを完成しました

*〔歌を唄う〕『春の小川』





にぎって頂く時には、職員さんが手を添えてくださいました

【活動の様子】
〔紙芝居〕

・シンプルな絵の『はじめまして』は、こちらを向いて見ておられる方もいて、耳を傾けてくださっていると感じた。
・『こいのぼりさん ありがとう』は、子どもの日の由来の話で、少し難しかったが、絵を見てくださっていた。
〔触れる感じる〕

・お一人ずつ回って作って頂いたので、自分の順番が待ちきれない様子の方が多かった


・職員さんと一緒に、ぎゅ〜として、卵パックにポトッと入れると、皆さんが満足そうなお顔をされていたと思う

・目がご不自由な方の手の近くに、折り紙を持っていくと、二枚の折り紙をつかみ、頭にこすりつけておられた。
職員さんが、感触を確かめておられるのだと、教えてくださいました。
・1回目と2回目と、職員さんは、最初の時とは”違う質感”のものを、勧めておられた

・いつも薄目を開けておられる利用者さんは、目の前の折り紙を、目を大きく開いて、とっても真剣に選んでおられた。
そして、職員さんに手を添えてもらって、ぎゅ〜として、卵パックにポトッと入れられた後に、発作を起こされてしまった。
職員さんが「少し頑張り過ぎたようです。でも大丈夫ですよ~」と落ち着いてフォローしてくださり、発作はすぐに収まった。
〔歌を唄う〕

・『春の小川』を唄っていた時に、床に座って、外を眺めている利用者さんがおられた。
外から風がふわっと入って来て、とても気持ち良さそうで、リラックスしてくださっているのかなと感じた

【活動の感想】
・活動スタートの時は、二人とも、ドキドキしましたが、利用者さんのお顔を見ると不思議と緊張が緩みました

・発作を起こされた時には驚いたが、職員の方の対応で、すぐに落ち着かれてほっとした。
利用者さんのやりたい意欲の高まりと、その全体的な状態を、もっと繊細に感じながら接していくよう心がけたいと思う。
・利用者さんが見せてくださった、やりたい意欲は、すごいな~素晴らしいな~と思った

手を添える、手を貸すという時も、利用者さんのこの意欲を大切にして行うことが必要と感じた。
・皆さんそれぞれが、少しずつ違う反応や違う対応をされることを、改めて感じた。
・見学を含めると3回目の活動となり、お名前はまだ覚えられないが、利用者さんとの距離が少し縮まった気がする



担当:たえ、しげよ
今日は、天候にも恵まれ、以前から希望していた、散歩に行かせて頂きました。
予定して頂いていたのは、クレヨングループさん(6名)でしたが、 ガンバグループさん(8名)も参加してくださいました

散歩ということで、いつもより多い人数の職員さんがご一緒してくださいました。
外に出た利用者さん達は、花壇の周りで”半円”に並んでくださいました




【活動の内容】
*絵本を読む
『ひなたぼっこです』『うえきばちです』『こいのぼりくんのおさんぽ』『はるのごほうび』
*歌を唄う 「こいのぼり」「鯉のぼり」
鯉のぼりの”クラフト”をお渡しする時に、唄いました




そして、お部屋までお送りして、活動を終了しました。
【活動の様子】
今回は、絵本を読んだり歌を唄ったりしながら、ゆっくり屋外で過ごすことができました

利用者さんにも、全体的に穏やかな表情の方が多かったように感じました。
気持ちがいいな〜という感じが伝わってくる方や、嬉しくてはしゃいでいる方、また慎重に感じている方もおられました。
職員さんが「今日は、〇〇さん、ご機嫌やねぇ」「〇〇さん、よく笑わはるねぇ」など、言われていました

〈絵本〉

・職員さんが「珍しく、おとなしいな〜」「集中してはる感じですね〜」と教えてくださる、利用者さんがおられました。
気付けば、いつものように口に手を入れておられず、落ち着いておられる感じがしました。
・小さめの絵本は、見えにくいかな〜と思い、お一人お一人の前に、移動しながら読ませて頂きました。
〈歌を唄う〉

・握っていた手にぎゅっと力が入り、こちらを見て「あぅあぅ」と口をパクパクして、唄いたそうにされる方がおられました。
「この歌ご存知なんですか〜?お好きなんですか〜?」と話しかけると、嬉しそうに、唄いたそうに口をパクパクされていました。
そして、 握った私の手を、リズムを取るように振っておられました。歌が終わると、拍手をしておられた様に見えました。
利用者さんの、いつもとは違う、とても積極的な気持ちを感じました

【活動の感想】
・いつもは落ち着かれない、ある利用者さんが、今日はいつもより穏やかに落ち着かれていたと感じた

・晴天の屋外は、本当に気持ちが良く、私たちも気持ちが急くことなく、過ごさせて頂いたように思います。
・散歩は、私たちも気持ちが緩み、リラックスして楽しんで、より近くに利用者さんを感じて関わらせて頂けると思いました

・ 屋外では利用者さんも、いつもとは違う”表情”や”様子”の方が多かったと思う

これからも、病棟の方と相談しながら、心地良い季節を肌で感じて頂ける機会を作っていけたらいいな〜と思った。
自然界は、桜の季節から、新緑の季節へと、移り変わっています。





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