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社会契約論と自由放任主義。

2019-03-26 | 文学
 3月26日 火曜日

 おはようございます。 グリーン・DE・クリーンです。


自由放任主義には社会契約論が必要だ。

我々が地獄に堕ちている限りにおいて

「必要悪」という概念がどうしても必要だからだ。

マルクス主義がなぜ、アダム・スミスに敗れた理由には、

マルクスが良い人過ぎたからである。

だからと言って、アダム・スミスが悪い人だとは思わない。

なぜ、対立し協力できなかったのだろうか。

もしかして、私の為に残しておいてくれたのかもしれない・・・。


国富論の名言には、

「我々が食事が出来るのは、

 肉屋の主人が親切心を発揮するからではなく、

 自分の利益を追求するからである。」と。

アダム・スミスによると、

人間とは自己利益に動機付けられた個人として説明されている。

「相手の利己心に訴える方が、

 そして自分が求めている行為とが、

 相手にとっても利益になることを示す方が、

 望みを得られる可能性が高い」と。

経済活動とは結局のところ、

利己的な欲求による直接的な感情と快楽によって成り立っている。


それにしても経済は凄い! なんて懐が深いのだろう!

これだけの人間の欲望を受け止められるのだから大したものだ。

世界が辛うじて保たれているのはまさに経済活動のおかげだ。

「必要悪」という金儲けに興味のない人間が犯罪を犯す理由はこれだ。

社会は個人の合理的な感情の選択に基づいて形成されているという

経済学の建前であるが、経済がなぜ、まとまるのかという謎には、

その方がお互い利益が得られるからで居心地が良いからだろう。

実際、アダム・スミスが説く社会倫理は、

相互は共感の上に成り立っている。

「共感(同感)はいかなる意味でも利己的な原動力とはみなせない」と。

ひよっとして、

アダム・スミスとマルクスはウィンウィン主義者だったかも・・・。

「人間とは社会的な生き物であり、

 その本性は感情移入を必要とし、

 共同体の一部であることを欲する」と。

「全体の利益を重んじる功利主義を改善させ、

 個人は全体の利益を確実に最大化するよう

 行動すべきだという倫理体系を構築する」と。

社会契約が重要な役割を果たすのはこのためだ。

個人資産が全体の為に使われなければ成功者とは呼ばれないように、

社会契約。市場が中心となり、

その市場はブロックチェーンで一般公開され守られる。

個人資本(自由放任主義)が社会契約(市場倫理)を

通らずにため込んでいる格差社会現象である。

私たちに大胆な方向転換が出来れば素晴らしのだが、

現在の債務危機は、過去の経済情勢とは性質が異なり、

はるかに深刻で影響のおよぶ範囲は計り知れない。

自然状態に 「リセット」 出来れば良いのだが、

現代ほど経済の本質を見失っている時代はない。


    つづく。



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