パルパイヨ亭気分。

四銃士が周囲を気にせず語り合ったパルパイヨ亭で語る気分で。

十二月大歌舞伎

2017年12月04日 | 舞台・ライブ

4ヶ月連続4回目の歌舞伎鑑賞。
12月は各2演目の3部制。各部3000円(いつもの3階B席ね)と安いが、かといって2部見る金銭余裕はない。
何を見ようか悩みに悩んで、 第二部に決めた。結果、大正解だった。


12月3日「十二月大歌舞伎」第二部鑑賞。
5階庭園満喫してたら、正面に来たの開演10分前に。でもその分、いつもより入場空いてた。
あと、イヤホンガイドとところも。歌舞伎会員証提示でイヤホンガイド50円引きなのね。前回借りたあと貰ったチラシだったかな、で知った。もっと早くちゃんと調べればよかった。貧乏人には50円もバカにならないからね。


席は三ヶ月連続同じ席。
花道の上に所作台が置かれる。第二部「蘭平物狂」の最初の場で使われた。



〈らくだ〉
上方落語を題材にしたお話。
捧腹絶倒の49分。歌舞伎にこんなただひたすら笑える演目があったとは、奥深い。
いわゆる歌舞伎っぽい様式美やセリフ回しはなし。イヤホンガイドなくても充分楽しめる。普通に時代劇見てる感じ。
死体を家主(大家)のとこまで運んで、かついで踊り踊らせるとか、もう滅茶苦茶。
その前に家主に、借り主が死んだんだから悔みに酒と肴持ってこいと交渉するのだが、交渉の間、死体背負ったまま、外で待たされてる中車の動きが面白すぎて、見物はみんなそっちに注目の大爆笑。
やっぱり中車の喜劇は間違いないね、面白すぎ。
最後のくだりで、中車をつかいっぱにしてた遊び人と、酒を飲むことによって立場逆転しいく様もおかしくておかしくて。最後の最後は死体が勝手に踊り始めると、もはや何でもあり。
あー、面白かった。
いつかもう一回見たい。NHKでもやらないかなぁ。


〈蘭平物狂〉
こちらは打って変わって様式美の世界。
事前にあらすじ読んでもいまいちピンとこなかったけど、実際見ると結構解りやすい。
主人公は父の敵討ちを秘めて、奇病も持った奴として敵に近づいた。
敵である主人は奴と奴が連れて来た主人の恋人そっくりさんの連れと戦わせる。
その戦いの最中、互いの持つ刀で実は兄弟と知り、互いに敵を討とうと誓うが、実は連れは主人が奴の正体を見破るために差し向けた者。
正体の知れた奴は主人の部下に取り囲まれ大立ち回り。
敗れた奴の首を、武士に取り立てたばかりのその息子に討たせようとするが、息子が討てぬと根を上げると、奴は息子のために主人が探してた宝を息子に渡し手柄を立てさせ、主人は息子の家の再興を許しめでたし。
ストーリーのみそとしては、会ったことのない兄弟ゆえに、手がかりは互いの刀だけってところだよね。よく出来てる。
最初の場の狂乱踊りも見応えあったし、舞踊終って所作台取り除くなどの幕間の大薩摩とかいう三味線もかっこよかった。弾き手は、片足を裾の広がった四角注の台に置いて、太腿に三味線置いて弾くのね、肩掛けとかでなく。
そして次の場の20分に渡る大立ち回りもすごかった! 長い梯子を4本のさすまたで支える場面、さすまたを支える役者さんの顔双眼鏡で見たら、すごい緊張感伝わってきて、手に汗握った。
最後は登場人物ずらり横並びで、名乗りみたいな雰囲気。
存分に歌舞伎っぽい歌舞伎を堪能出来た。

他の部見ても、そう思ったかもしれないけど、本当に第二部選んでよかった。
今月もすごくよかった。


外へ出るともう真っ暗。
クロと蛯原が歌舞伎座前で出会った時のような雰囲気。人はいっぱいいたけど。

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