さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

「友罪」読破

2013-09-06 11:25:09 | さるみみ文庫2013
久々の薬丸岳作品。
この人は基本的に犯罪被害者の家族の抱える苦悩なんかを
題材にすることが多いので、どの作品も重ためではある。
今回は、たぶん昔あった「酒鬼薔薇」事件がベースになってるんだろう。
少年犯罪の加害者が医療少年院を出て、その後自分の過去を背負って
どう生きていくのか、過去を秘密にして暮らしている加害者は
普通の生活を送ることはできるのか(おそらくNOなんだろう)
そして犯罪加害者と知らずに友達になった人間が、後から真実を知ったとき
どうなるのか…

今までで一番重たい感じがする。
実際、酒鬼薔薇が少年院を出て札幌の某書店で働いているなんて噂が
10年近く前にあったときも、子どもが小さかっただけに、
ちょっとドキッとしたのを覚えてる。

どんなに今は更生したんだと言っても、その残虐さが完全に消えたかどうかは
わからないって考えると、できればそんな猟奇殺人事件を犯したことのある
犯人は、どこか自分とは関係のない遠くに暮らしていてほしいと思ったもん。

そういうことをいろいろ考えながら読んでいくと、
本の中の登場人物の何人かの思いが苦しいくらいに伝わってくる。
重たくて辛い本だったけど、でもやっぱり薬丸岳はすごいな~と思った。

どういう終わり方をするのかと思ってドキドキしてた私。
エンディングについてはたぶん賛否あるんだろうけど、
私はすごくよかったと思ってる。
ここまでいろいろ読んだけど、薬丸岳作品の中で一番よかったと思うね。
ちょっと前までは「ハードラック」が良かったけど。

重たいけど目が離せない感じで、結局3日で読んでしまった私。
今月もいい本ありがとう!って感じだわさ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿