
秋になると、カツラが黄葉し、甘いカルメラのような匂いを漂わせます。
昨日、上高地の公園財団の『自然情報』にこのカツラの甘い匂いが漂い始めていたと書かれていて、突然その匂いが甦って来ました。
カツラと云えば、忘れもしない『カツラの精』の思い出があるんです…。
あれは、上高地で働き始めて、山にも登り始めた頃、上高地2年目位だったかと思うのですが、詳しい年月は忘れてしまいました。(^^;)
どこかの山に行った帰り、徳沢から明神に向かう途中の坂、(これだけで場所のわかる方はいらっしゃると思う位、よく匂うところです)
上りに差し掛かった時、どこからか甘いカルメラの匂いがして来たんです。
あまりの強烈な香りに、私は周りを見渡したり、上を向いたりしながら歩いていたら
突然、目の前に白い(もう少し色がついていたかもしれないのですが…)ふわふわのひらひらの服を来た女性が現れて、
「これはね、カツラの匂いなのよぉ~」と云いながら通り過ぎて行ったんです…。(^^;)
私は、「へぇ、そうなのか~。この辺りにカツラの木があるんだなぁ。」と思いながら、上を見たりしていて、その女性が歩いた方向を向いていなかったので、
本当に人だったのか、幻だったのか、わからないのですが、本当に奇妙な体験でした。(^^;)
あんなふわふわでひらひらの服を着た人を、河童橋近くでも見かけたことはその後もありません。
それなのに、徳沢と明神の中間位の登山道で出会うなんて。(^^;)
秋になると、カツラの匂いを思い出しますが、必ずその女性のことも思い出してしまいます。(^^;)
カツラと云えば、

奥上高地、横尾のカツラの木は、下から黄葉が進みます。
そして、忘れてはいけない

島々谷の岩魚留小屋の横に佇む、カツラの巨木です。
この写真は夏の終わり頃に、徳本峠を越えて、この木に会いに出かけた時のものです。
今頃、色づき始めているかもしれません。
カツラの木は、全ての木が匂うわけではありません。
上高地に出かけて、カツラの匂いを確かめたい方は、帝国ホテルとバスターミナルの間の木道を歩けば、おそらく匂いに気付けると思います。
甘いひとときを過ごせますように…。(^^;)