与一から出て来た生き物の記録

奇妙な生き物。早朝の自宅ガレージ奥の「与一」の中から、様々な働きをする者たちが生まれています。その有様と効能の記録です。

「しさくのたのしみ・1」 稲のメッセージ

2010-08-13 07:43:46 | しさくのたのしみ

し さ く   の し み 


P o e m



 



「稲からのメッセージ」


 


川は氾濫し


茶色い泥水は”しぶき”を上げ


われらの 幸福の水田に押し寄せ


錯綜する根っこごと 弾き飛ばし


われらを翻弄する


 


 


みみずたち おけらたち


その他の ちいさい者たちよ


われらの根元に集いなさい


われらと共に


この安住の水田


とどまり続けるため


共々に たたかおう


 


 


いつか来る


愛する”実り”の時をめざし


いつか来る


報恩の ”収穫”の時をめざし


いつか来る


皆の ”よろこび”の時をめざし


共々に たたかおう


 


 


みみずたち おけらたち


その他の ちいさい者たちよ


この濁流に 流されてはならない


いかに豪雨が荒れ狂おうと


決して


流されないでいよう


われらは”大木のようなもの”


自らを定め


決して


しりぞく事はない


 


 


みみずたち おけらたち


そして なつかしい友達


数千年の記憶の中に生きるものたちよ


おたまじゃくしや その子供たち


かぶとえび なにかの幼虫たち


その他の


 全てのちいさい生き物たちよ


この濁流に 決して流されないでいよう


この洪水に 敢然と立ち向かおう


あくまで 太陽の光を希求しよう


徹して


皆の喜びの時をめざし


共々に たたかおう


 


 


皆さま、暑い夏いかがお過ごしでしょうか??


この「詩」は知ってる人は知っている、「生き物たちの物語」の、「和解マンの話」のクライマックスで登場した、「稲」からのメッセージです。興味のある方は「生き物たちの物語」のカテゴリーから入れますよ~


今回より、またまた新コーナー「しさくのたのしみ」。あっちこっちに書きちらした「詩作」を、多少バージョンアップしてこのコーナーに集めてみようと思います。「詩作」とは”ことばの遊び”的な要素もありますが、抽象的なイメージの中に作り手と読み手の自由な想像力の交流が行える”たのしみ”もあると思うのです。小説の様に状況設定などの限定されたイメージというものがない為でしょう。読み手が勝手な解釈をして楽しんでもいいし、書き手も自由気ままにイメージを広げて遊べる


今回の「稲のメッセージ」は、何年も前のある大雨の日に、僕が「田んぼ」の近くを通りかかった時に思いついたもの。 川の水がまっ茶色に濁って水田に流れ込み、その中でそれこそ”流されぬ”ように踏ん張っているような「稲」でありました。着想元はそんな感じです。


この新コーナーも、今後ともよろしくお願いしま~す 


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