窓

山歩きなどのとき、樹間から山麓に広がる家々の眺めに、暫く、みとれることがあります。
そして静かな環境のなかで、ふっと、こんなことを考えます。
麓に展開する、無数の家の一軒一軒には人が住み、そして数え切れない程の人生がと・・・・
下山して家並の中に入り、環境かわると、自然の不思議な力に影響された感慨は，消えゆきます。
しかし、忘れないうちに絵にしてみようと、ことさら窓を描いてみました。
窓というものは不思議なもので、何気なく眺めていては、何も感じません。

しかし、心をして観ると、高い山の上から眺めたときの感慨が戻ってくるようなきがしてきました。
それぞれの窓の中には数え切れない人生があると。