結果もさることながら、いったいジーコは何をねらってこの試合に臨んだだろうか。負けてはいけない試合だ、という考えがあったとは思えない。まず、それが問題だ。予選のないドイツはこういう親善試合を通じてチームづくりをするしかなく、しかもクリンスマンでやっていけるのかどうか確信があるわけでもない。クリンスマンのチームづくり見極めている段階だ。だから昨夜のドイツはまさに真剣そのものだった。こういうまたとない機会に、故障者続出とはいえ、試す、というような態度を、ジーコに許してはいけない。中澤も松田もいないなかで、欧州組を召集できないなかで、ベストメンバーを組んでの勝利を義務づける。そういう厳しさが必要だ。監督というのはジーコに限らず、結果がでないと、今日はこれを試すのが目的だったとかエクスキューズを言い出すものなのだ。
だいたい、ユーロで惨敗してフェラーが辞め、後任監督もなかなか決まらなかったドイツ、まだわずか数試合しか戦っていないクリンスマンのドイツは<強豪>ではない。
しかもジャパンは、年があければすぐに2次予選がスタートするわけだから、ホームでは絶対に勝たなければならないという姿勢で臨む必要があった。
ジーコは本当に勝とうとしたのか。
怪我から復帰したばかりで、しかもプレミアではリザーブゲームにしか出場していない稲本を、ジーコはなぜ先発させたか。
ブンデスリーガでこのところまったく得点していない高原を、前半のパフォーマンスを見た段階で、玉田と代えなかったのはなぜか。
流れを変えなければならない局面で、なぜダラダラと選手交替をしていたのか。あれで、結果的に2点目を決められてしまった。
その交替にしても、なぜ一度に3人なのか。リズムはまったくでなかった。
1点目の失点で攻められるべきは、楢崎より、クローゼらに反応しなかったバックス陣だ。田中、茶野、サントス、加地の4バックに、稲本、福西のディフェンスシステムはまったく機能していなかった。それはゲーム開始早々に、何度も崩された場面ではっきりしていた。2点目、3点目の追加点は、取るべくして取られたものだ。茶野は不安定だったし、サントスは上がりっぱなしになる場面が多すぎた。4バックとボタンチでボールを回しながら、ビルドアップをしていくことができず、高い位置からプレスをかけられて、非常に危なっかしかった。
2次予選はまだしも、ドイツ大会の本戦を展望すると、3バックのままで勝ち続けられるかは非常に疑問だ。しかし、こんな4バックしかできないんなら、無理だ。
稲本、福西の間に、意思疎通はなかった。それは、おそらく二人のライバル心から生じていることだ。
そして最大の問題は、ジーコにマネージメントができないことだ。
彼は優れた監督ではない。それははっきりしている。
ドイツに勝つためのプランもなく、ホームだから絶対に勝つんだという執念もなく、ジーコは試合に臨んだ。
無意味な日だった。
だいたい、ユーロで惨敗してフェラーが辞め、後任監督もなかなか決まらなかったドイツ、まだわずか数試合しか戦っていないクリンスマンのドイツは<強豪>ではない。
しかもジャパンは、年があければすぐに2次予選がスタートするわけだから、ホームでは絶対に勝たなければならないという姿勢で臨む必要があった。
ジーコは本当に勝とうとしたのか。
怪我から復帰したばかりで、しかもプレミアではリザーブゲームにしか出場していない稲本を、ジーコはなぜ先発させたか。
ブンデスリーガでこのところまったく得点していない高原を、前半のパフォーマンスを見た段階で、玉田と代えなかったのはなぜか。
流れを変えなければならない局面で、なぜダラダラと選手交替をしていたのか。あれで、結果的に2点目を決められてしまった。
その交替にしても、なぜ一度に3人なのか。リズムはまったくでなかった。
1点目の失点で攻められるべきは、楢崎より、クローゼらに反応しなかったバックス陣だ。田中、茶野、サントス、加地の4バックに、稲本、福西のディフェンスシステムはまったく機能していなかった。それはゲーム開始早々に、何度も崩された場面ではっきりしていた。2点目、3点目の追加点は、取るべくして取られたものだ。茶野は不安定だったし、サントスは上がりっぱなしになる場面が多すぎた。4バックとボタンチでボールを回しながら、ビルドアップをしていくことができず、高い位置からプレスをかけられて、非常に危なっかしかった。
2次予選はまだしも、ドイツ大会の本戦を展望すると、3バックのままで勝ち続けられるかは非常に疑問だ。しかし、こんな4バックしかできないんなら、無理だ。
稲本、福西の間に、意思疎通はなかった。それは、おそらく二人のライバル心から生じていることだ。
そして最大の問題は、ジーコにマネージメントができないことだ。
彼は優れた監督ではない。それははっきりしている。
ドイツに勝つためのプランもなく、ホームだから絶対に勝つんだという執念もなく、ジーコは試合に臨んだ。
無意味な日だった。