「オリンピック開催を反対してきたメディアが、オリンピックを開催した途端にオリンピック競技内容を報道している、けしからん。」という論調を時々見かける。
両者(オリンピック開催反対報道とオリンピック競技報道)は別次元の話であり、矛盾はしていない。
オリンピック開催の是非は、社会的、経済的判断であり、コロナ禍の下では社会的に許容できないというのが、オリンピック開催反対のメディアや個人の理由である。競技者一人一人に何か問題があるから反対ということではない(中にはそういう反対者のいるかもしれないが主流ではない)。
オリンピック競技報道は、競技者の見せ場を報道しているものであり、ある意味競技者個人(団体)に対する応援のようなものである。特に無観客で行われている今回のオリンピックは、自分の晴れ舞台を見てもらっているということを競技者に知らせ、モチベーションを上げるという意味でも重要であると思う。
また、人々の知る権利を満たすためには重要であろう。特に日本人はオリンピックを開催するための費用を負担している税金の納税者であるから、どのように税金が使われているかを知る権利もある。
ということで、「今まで散々反対していたメディアが競技が始まったとたん手のひらを反すように競技を中継している。」という論は的外れである。
とはいいつつ、私は熱心なスポーツ支援者ではないため、オリンピックの競技報道は殆ど見ていない。開会式も、妻が見ていたものを横目で眺めていたくらいで、ほとんど見てはいない。私が開会式の録画を見ないと言ったので、妻は今日、録画を消したようである。